読まれないメール書くのはもうやめる君を忘れるためのステップ
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元号を予言した人たちは政府の機関にさらわれていった
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一晩で、ずいぶん形、変わったな。蛹のままで、居てくれよそこに
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感情のないロボットになりたいという感情をなくしたくない
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緩やかに形を変える柔らかな誰のものでもない我が乳房
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まそかがみ照る日のあさのをとめごのうれひつつ編むみつあみの髪
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「愛してる」言葉だけなんていらないよ行動で示して信じられない
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暗闇の中にきらりと光るのは僕の心の微かな希望
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噛みきれぬ氷が溶けるそれまではここに居られる理由を探す
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こんな(美味しい)もの食べていては(幸せになっちゃう!)と気にかけて(より大きく)一口ばかり(かぶり付き)ゆっくりと喰む(満足満足)
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努力ではどうにもならぬ降るなとてこの死にたさは雨患いだ
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「被災地」のひとつで湯がくラーメンに卵を落とし崩さないでおく
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いなづまのつかのまに見しおもかげをえこそわすれねひとり寝のよる
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プリーツの揺れるスカートが連れ去った幻影だけに恋をしている
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人影の幻だけを追いかける 夜霧のけぶる木立の中で
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掬えない星屑はただ煌めいてわたしの頬を拭っていった
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長月の生き急ぐような秋風が走れぬ僕を追い抜かしてく
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‪深呼吸してから拳をひらいた見習い平和主義者になった‬
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家の中ちいさな嵐起こすボタン一番好きな家事は洗濯‬
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‪台風は去りて平和な夕暮れに回す洗濯機の音を聴く‬
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夕焼けの終わる間際に鬼と目を合わせた子だなこの泣き方は
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たましいを宿してゆらぐ灯籠よ天国までの道を教えて
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キラキラのヘアピンに合うキラキラのバングル買った(ゴヒャクエンナリ)
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琴はしづかになりいだすらむしんしんとものみなねむる秋のまひるま
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28にじゅうはち……28にわ28にわ28にわのにわとりが……三十歳になるまで二年
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許します、何度も言って分かったの愛することは許すことだと
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死んでから評価されるが世の常で若者たちは皆シニタガリ
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猫が今小さな爪を中に入れ肉球で優しく触ってくれた
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恙無つつがなく稲穂は実る収穫とりいれと呼べるもの無き我が身の前に
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‪幸せよ、上滑りする言葉でも実感は無くとも繰り返せ‬
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