散歩する父を見かけし実家前 喪明け近くに グーグルアースで
10
調子いい 奴らの仲間 入りをして 疲れ果ててる 君は不憫だ
0
じくじくと しているうちに 死神が そっと近寄り 命を奪う
0
人間を 愛することが 楽しくて 恨みを忘れ 笑う毎日
1
窮屈な 話を聞いて 疲れたが これは自分が 良くないのかな
0
メロンだと 思っていたが ひょっとして カボチャじゃないか あまりに違う
2
売約済 貼られ門出も 露知らず プイと囀る キミに幸あれ
5
人生を 列車のレールに 例えるよな 乗り遅れたら どうしたらいい?
8
ハイプロン あのデパスより 効くそうな いっぺん僕も 試してみようか
2
衝動の無かりし恋はなかなかに平行線の小刻みに揺る
1
亡き父の嵐のような感情の 底にあるのは愛と知ってた
5
絶景を両手に抱いて夏祈願下に雲海上に空海
3
人並みに操作可能な身体であってもそれなりに不自由だ
2
山の背に目を凝らしても見えぬ君まだ泣く我に新涼の空
1
俄には信じられんと子ら言うが われにもあった あの青い春
2
沖縄の歴史と吾の生きたとき 重み違いし半世紀なり
1
融けもせず真夏の雪はさるすべり 熱い風にもさらりと揺れる
2
新学期 残暑は未だ残りけり プール納めは 秋分に願う
0
もう辞めた会社の人事人づてに知るパワハラであの人左遷
0
東京のバカヤローがと大合唱 同期と帰る首都高の夜
2
流れ弾警察庁の上当たる まだまだ爆ぜる山上の怨
0
なぜ先に朝飯食うと下が泣く 学校始まるシステム諭す
3
横文字が覚えられない人との会話 何を指すのかほとんどクイズ
1
テレビ観て吞んでみたいとこぼれ酒 十三年後呑もう酒場で
1
古代人美人の定義思い馳せ女郎花おみなえし咲く秋のはじまり
0
心臓シンゾーは真の標的マトではなかったが 当たって無事で済むはずもなし
1
幻影に 惹かれ迷いつ 惑わされ 元来た道を 止まり戻りつ
1
片手間の 愚かな希望 潰えれば 正気に戻り 日々の責務に
0
祖父作の歌集の礼状したためる ひ孫の写真自作を添えて
0
終電には帰る気だったが始発まで居るかと聞かれて「うん!」と答える
2