観覧車背にする君はほんとうに 夢みたいで宝石みたいで
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頭がいいから好きになったけど どんどんばかにしてしまいたい
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「バイバイ」と唇そっとうごいてる きみは消えた 小松菜奈みたい
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意識だけ十億年後に旅しても体は連れて行けないもので
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年末も年始も仕事 不満はない 電気ケトル早くわかないかな
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君を乗せ 駆け抜ける馬の背中には 大地より黒いたてがみが躍る
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味の向こう スパーク宇宙の背中かな 畳で味わう夜は明るく
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境界にて感覚されし刺激なる一塊の棘皮てふ我
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そんなことどうでもいいのにまた今日も食べるもので悩む夕暮れ
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本殿の前に巨大なQR 遠めから投ぐ電子賽銭
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飲み込んだ言葉たちが喰らい合う いつでも胸に抱いてる蠱毒のろい
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君よりも二秒遅れて目をつぶる 君で眠って君で起きたい
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苦しいと嘘をまたつく冠雪が今年は遅い山々を見る
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こぬか星滲みし夜空見上げればうまくいかないことばかりなり
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ひとひとり失うことを忘れるということなんてできるだろうか
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秒針の音しかしないこの部屋で細きケーブル親指に巻く
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公園に幼子ははと二人いて児が喜べば母も笑えり
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葉が落ちて裸になった森の木々えだの隙間の数だけの空
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なるようになっていくのだ何事も手の甲に浮く静脈を見る
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こんなにも生きていくのが苦しくてつり革を持ち曇天を見る
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パソコンのマウスが二つ並んでるこんな夫婦になりたかったな
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空腹の大人のような顔をする裸になって痩せ衰えた森
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駅伝を観ずに新年過ぎてゆく珈琲だけは美味しく淹れよう
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初詣 馥郁かおる古都の町 雅に酔いて 春はまだかと
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社会的存在として「同期」する、したい、してしまうのだねヒトは
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変わらない のんびりひらパー生き残り 大手潰れし栄枯盛衰
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旅に出ようと思った パスポート見つからなくて 本を二冊買った
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そんなつもりじゃなかったと言うなら言葉選び検定は六級
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あかねさす 昼に酒飲み ぬばたまの 夜も酒飲む 年始このごろ
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正月も あと数刻で 終わりなり 三日からは もう仕事の身
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