無視すると立ち上がっては俺の肩トントン叩く猫の手痛い
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ふりかけも海苔もなくてもおいしいね椅子に座って食べるごはんは
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誰そ彼の匂い近づく踏切で地獄に堕ちたひとと目が合う
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寒の雨 動機となり得る怨恨が茶漉しの外へ染み出してゆく
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輪廻とはカセットテープに鉛筆を挿して手動で巻きおこすもの
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ああなんて短い長い一日だったな一日だったこと昼の記憶が無いほどに無為の時間をひたすら耐えて
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この骨に、やがて導かれ僕たちは、同じ空の下それぞれの道を
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もう何もないもう何も僕にないもしかしたらもとから何も、か
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植木屋に丸裸にされた欅けやきには重ねた春の記憶がもえる
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(削除できませんでした)  
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不慣れなB♭ベー、新しい楽譜、先輩面、「おはようございます」 が待ちきれない
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桃色の花弁挟まる楽譜より 442Hzヨン、ヨン、ニの知らせをききたい
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うつむいて笑うあなたを見つけたい闇夜に森を見分けるように
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デジタルの海へとながすこの瓶も拾ったならばへんじください
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俺だって嗤われるより嗤いたい だけどそれじゃあ駄目なんだよな
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いつかまたそしたらきっとおそらくはもしかするならたぶん永遠
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美しくない文字を書く人の書く星1レビューの美しい本
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食パンの耳を確かに断ち切りし人の子供になりたい来世
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ざわざわと煩かったが剥がしたり剥がれ落ちたり使い魔は去り
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通知来て兄が通った保育園受かって安堵 古着日の目を
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年度明け役所的にはコロナ明け 何とも言えぬ感染者数
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敵からの宣戦布告に 面白くなってきたなと呟く強さ
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もしぼくが でくわさなくても だれかかが そうぐうしてる わざわい/こううん
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鳥にだす ジィジの供物 あさるねこ こなきゃこないで 猫待ちの朝
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自爆装置が作動しましたゔぃんゔぃんという中まだ寝れていない
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「殺してはならない」という戒律は殺す人がいたことの証明
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抱き枕 君の匂いは しないけど 君だと思い 仕方なく抱く
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思い出が また駆け巡る 頭の中に 響きわたる 耳鳴りのように
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寝付くまでの 時間が苦しい うわべだけの 言葉でいいから 助けてください
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酒と眠剤クスリが 心と体を 蝕んでいく 蔓延はびこる癌の 静けさのように
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