その指が 私の喉をさする時 天使を見たと 感じる瞼
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*老いてなを 白髪頭に 赤シャツを 気取りて着るは 吾一人のみ *本当に効いているのかいないのか七種の薬日々飲んでいる
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あまりにも綺麗な殺戮だったから 次の人生キミを恋いたい
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海に行こ。一緒に死んで。同義だと僕は知ってて帽子を被る
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「可哀想」自己満足がお好きだね 花を摘むのは君の意思だよ
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野良猫とカラスカケスがにらみ合いらんらん猫の眼に空からの哄笑
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安心すみんな元気とそれだけでよかったよかった寝るとしよう
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それでもだ〜れも考えないのさ 「お〜たまじゃくしはカエルの子♪」
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「お〜たまじゃくしはカエルの子♪」などと いったいだ〜れが決めたのか
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シーグラス小さな両手に握りしめ不思議な輝き確かな宝石
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田植え後の田んぼに映る夕暮れが教えてくれる 明日も晴れだ
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夢を見た 僕が落とした消しゴムを 拾った君の靴を脱がした
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この視線が 貴方の肌を焼いてるの 気づかれちゃったら 気づいてくれたら
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91ほとんどミルクのカフェ・オ・レを子供の顔して飲み干すまじな
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一掬のなみだと嘘を積み果ててあしたには来るほんとうの鬼
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ここではないどこかへとんでゆくためのしろいつばさがあればいいのに
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もしも今日 海に行こうと誘ったら 驚く顔を見れるのだろうか
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僕たちは互いの口には触れられない水槽越しの青い指先
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マイノリティばかりが説明させられる 君はどうして説明しないの
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政治家は気楽なもんさ 問題を女に押し付ければ解決さ
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政策も何もないよな政治家が三人産めとか言いやがるので 私は人形ドールを三体買った
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逆光と熱風まとって立つ彼女 眩しく思った 好きだと感じた
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ひたすらに花におぼれてみつを吸ふ蝶となりゐし思ひ寝のゆめ
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冷蔵庫 要らない時期は過ぎ去った ネギも心も腐らぬように
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親友に、起きて、と声をかけられて皮をむかれる桃になる朝
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鈴なりの珊瑚の色のさくらんぼ頬張り奏でる初夏の音色を
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「適温」をこえてはいけない僕達はそれ以上でもそれ以下でもなく
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この曲を 好きだと君に聞いてから 集中できない ギターソロの間
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嫌いでは なかった彼の香水が 開いた襟から 香る前まで
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ことのはの嵐に倦みて偲ばるるいつでも青くたひらかな凪
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