首筋の皮下出血痕さするだけ ただそれだけで満足している
6
外に出て 改めて知る 心身の 感度計りて バロメーターに
7
常温の水を飲むのも身震いの 立夏過ぎてのおかしな寒さよ
7
「真面目に!」が猛スピードで追ってくる。迎えに来てよ月の舟、今。
11
モノクロの心の隅っこ彩るは さくらそう揺れやさしく撫でる \ 消してしまい再掲です ごめんなさい
13
静謐を ポチャリと跳ねた 池の空 野鯉隠れて 後(のち)の静けさ
7
言葉とは心のなかを映すもの詠んではじめて我がこころ知る
13
バラを見て「大きいね」とか単純な感想を言う大好きな人
6
雨止むな 今日は散歩をさぼりたい 読みたい本が一冊あるんだ
15
「今日こそは」眠い目擦り出勤し 翌朝思うまた「今日こそは」
5
スマホにて花に翳(かざ)せば答えあり思い出せないその花の名を
9
買ってきて袋を開けたその瞬間魔法が解ける それがポテチよ
8
世界中飛び回っている息子でも 出発の朝の変わらぬ寂しさ
14
真剣に聴け大臣の謝罪より社会弱者の声を水俣を
6
水俣軽視対応後手に被害者を逆撫でマイク謝罪することに
3
風邪に効く言われ鵜呑みにハーブティーただ増えただけトイレ休憩
9
日に三たび崩るゝ音に歎息し増さふ物の書(ふみ)積み直しけり
7
靴紐を結ぶ手止める推しの歌 ヤバい行かなきゃ毎朝やってる
5
あたらしい町でわたしの続編に気の合いそうなカフェをみつける
15
多幸感あがるビールの一口目ぼくの明日をチューニングする
7
相槌と愛想笑いを会得して法事ではやや植物になる
8
さみしさが周波数あわせるように溺れるほどの夜の静けさ
10
誰にでもまだ生きやすい世界ではなくて卵を持つように訊く
7
山歩きテント並べて三十年思い出残しなれは独り逝く
7
立夏すぎ 少し冷えるねまだ今朝は さつき(皐月)慌てて上着出したよ
8
皮だけを残して全部喰らわれた獣の気持ちにさせてあげるよ
3
電車ってガタンゴトンとうるさくて 聞き取るために君に近づく
10
風呂沸いた先に入れと嫁が言う まだ生ぬるい湯船につかる
3
避けてきたサラダを短歌に使った日 明日は俺のサラダ記念日
10
ガキのころ暮らした路地を歩いてる 再開発の立ち退き交渉
5