あの夏の残り香かぷかぷ食べ浮かび鱗雲に届くつま先
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飛ぶ鳥のあすかいまかとまつのみのいつみきとてか恋しかるらむ
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アルコールもきみが吸ってた銘柄もぼくには少し苦すぎたから
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さみしいと言えるうちこそ花だろう いずれ孤独が苗床になる
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共に観た輝く愛を燃料に 去り行くわたし過去を目指して
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どうしても鏡に心は映らない 涙を削いでも情をくべても
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舌先に乗せた程度の幸福じゃ 蒼い運命に太刀打ちできない
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いつか見た星の光が色あせて 電球になるそれがさよなら
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いつだって神様の影を追いかけて君に行き着く18の冬
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神様はだあれもいない天国でさよならばかり練習してる
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理想値を追い求めれば誰だって地獄に落ちる神でも落ちる
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うつくしい食事は瞳が消費して口の中へとすてられ続ける
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結果しか作れないのが神様です 途中式では加点しません
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寂しさをカクテルにして飲み干して 口に合わずに目から吐き出す
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花を食み鳥を射殺す身としては天国なんてただの監獄
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お酒ならカクテルじゃなきゃ飲みません 自嘲を隠す甘みがいるの
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間違いが起こらないよう手にとったワイドパンツと白いTシャツ
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試着室で思い出したしたぶん恋 好きになりたくなかったのにな
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光ってるやつではなくて焦げ付いてハートの形が私のたましい
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青白い手首を飾る自傷跡愛ほど痛いものなんてない
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図々しく居座る夏とエアコンの吐息に混じる鈴虫の声
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理解ではなくて小鳥を抱くように違いもそっと受け止めるだけ
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‪理解できないと言われて不思議です理解できる気でいたあなたに‬
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ひとつやねのもとにおきふしまとゐするえにしのふしぎ思はざらめや
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この腕に 触れてみる夢 鮮やかな 花と小鳥と 煙草の匂い
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髪の毛と爪すら伸びて成長をしてるのにニートでなにもしてない
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平然とつぎの杯まで乾かして 時間を忘れたふりだけさせて
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‪充電器 火花が散ったコンセント 眠る機会を逃したと知る‬
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今日もまた夕焼け小焼の時報鳴り布団の中で過ごしてしまった
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ガリガリと噛み潰せたら楽になる 自分のことが一番嫌い
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