やがてまた 曇り空暗く 降りかけて 秋雨の舌に 今朝も冷たく
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秋の風みたいにあなたを気づかせたい。小説も頭に入らず
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休日のおやつにほおばる柿の種(味の追求・大柿) わたしはこれが大好きなのよ
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失恋で痩せたあの頃うぶだった今じゃヤケ食いますます太る
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越えようと乗りたる落葉傾きて驚く蟻が逃げて行きたり
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「太陽がいつぱい」なるか全身の力を抜きて亀の浮かべる
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鳴り続く電話に出れば直ぐきれぬ多分詐欺かと思ひて不快
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おりおりに ふちょうあらわる このからだ きょうはいとしい 自己愛マジか
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茶碗が欠けたので新しく買ったが古いのはまだ捨てられない
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短歌誌を見る いい大人なんだから女生徒みたいな歌はやめとけ
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車道の散り敷いた枯葉がタイヤに轢かれるたびにガサガサと鳴る
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秘密です 君の愛する我の髪が中国産のウィッグなのは
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穏やかであればあるほどスイッチを端から順に切り上げるだけ
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上手くなる 気づかないフリ 繰り返し 爆発間時か 溢れるおもい
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好きな事作品見たり、作ること 嫌いなことは生きることです
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笑わせよう笑わせようとする夫キミよ 笑顔かわいいと思ってくれるのか
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陰のある ものに心が 惹かれるの ショパンの曲とか 君の過去とか
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雪が降りキリギリスの音楽隊が家に来た  私は入れた 
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生きるより終わりが人を動かすとドラマ見終えた湯船で思う
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人生はよわよわだっていいんだと 青空の下てくてく歩く
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無人島に一枚だけレコードを持っていけるなら矢野顕子かな
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オリオンの丁度真下の自販機の前であなたと手袋を脱ぐ
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門脇かどわきひいらぎの花ほころびて別れ近づく冬は来向かふ
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忘れてる 毎年同じ 反応す 去年もこんな さむかったっけ?
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寒空を歩く二人の帰り道 吐く白い息君の体温
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片付けを本気で成し遂げるのならば推しもろともに死んでしまうよ
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このときが止まってほしいと願うエゴ何も知らないあなたは笑う
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口内の 有象無象から 鮭の骨に 気が付く様に 君を見つける
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頑張れば身の丈以上の期待され ごめん限界 個体値低い
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秋暮るる野辺の草葉に置く霜の光も淡き有明の月
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