くすみあきら    フォロー 8 フォロワー 10 投稿数 48

ふつうのサラリーマンです。

種が落ち綿毛はどこへゆくだろうこのやさしげな風にまぎれて 

珈琲のあぶくあぶくのそれぞれに我の顔あり我の顔みる 

刺すことのあれこれ知らず幼児おさなごは「さしみさしみ」とひくく歌えり 

あれくるう大吹雪のが白ばんでどのの窓もひどくケロイド 

真っ黒な曲がった指の祖父は描く宙に大地のひみつの歌を 

はくしょんにギターはばうおうんと鳴るタケにスタメン奪われた日に 

弁当のフタも閉めずにながながと理詰め論づめ同僚の愚痴 

雪けむり除雪機は噴く晴れの日にきえゆくまにまのいろの舞 

内臓の五枚の画像順々に見せられているクリスマス・イブ 

けい」の字をちゃんと書けるか確信をもちやらぬうちもう「もっとも」だ 

闇鍋はくろくはないしあとはほら心の闇は闇ですらない 

のび太くん、どこでもドアを壊しましょ。ここはふたりでいっぱいだから 

魂を吸いとられちゅうのようにして野焼きのはたからす動かず 

休憩の総務部長が息溜めるコアラのマーチのあけくち求め 

一晩の雪をフロントガラスから歯垢のごとくこそげとる朝 

■■■■のお悔やみの欄(奥様の御名前)隠した黒いマーカー 

君君君君君君君 ああ、君は、文字数合わせで来ただけの「君」 

ドリップは滴るという意味であるトリップでなくドリップしたい 

氷舐め舐めた舌にて頬を舐めファンデーションは今日も美味なり 

めぐりあいひらかれる目のまどかさのしみじみ思う男なるよさ 

右左後ろも前も知らぬうち後援会費天引きさるる 

笑い声しばらく窓を響かせるサークライトに焼かれて死ぬ 

ここまでに一度も会ったことがない顔といっても ふつうの顔だ 

帰り道 彼の故郷を知りそめしに溶けのこる霜月の雪 

プールでもあたたかい箇所がありましてそのぬくもりは布団に似てます 

白きもも味わいたいと撫でいればいいひびきねと開くくちびる 

いつまでも親指のままでいたならばLikeyを知ることはなかった 

はじまりはまっすぐだった赤とんぼ一昨日ひしゃげ今日はぺしゃんこ 

浜辺にて波は轟き地は揺れて鼓膜濡れるも眠る母親 

冬の田はゆきもやの中どこまでもどこまでも地をつづくきがした