秋彼岸奥津城おくつき詣でに閼伽あか汲めば曼珠沙華咲く赤花白花
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茸とり山に迷いて命取り 雲取り山に雨降り続く
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ハロウィン渋谷駅前スリ痴漢 南瓜かぼちゃ頭に魔女らが踊る
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隣国に起きしハロウィン圧死事故 想へば 悲しこの時期迎え
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青き山遠くに在りて その内に暮らせる人の随筆を読む
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現実は スカッとしない ことばかり だから苦しい されど楽しい
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葡萄狩り棚のむらさき一を頬張り黙だし顔見合わせる
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葡萄の実種出し食べれば笑われて甲府育ちは種ごと食べる
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秋の山木通あけび 蔓刈り帰る父 子らにと摘みし葡萄えび蔓の実は
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ゆとりはね 言われながらも三十路過ぎ 今やZ(ゼット)世代の上司
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さみしさは鈍い記憶の奥底で揺り起こされた懐かしい音
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透明な器を作り日々の中ひしゃげたそれを荼毘に付しては
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流水がお湯になるのを待ちながら小さい頃は神様がいて
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野良猫は意外さのためそこにいる 景色に突如まろやかな点
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そいつこそあんたが基本持っている業であろうと身に覚えない
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書いて消し、消しては書くを繰り返す それ知るAIいるなら飲もう
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母さんに食べさせたくて桃を買う固くて甘い黄桃を割る
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猫達も 寒さを感じ 換毛期 終わる頃には モフモフ冬毛
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夕陽落ちるオロロンラインの日本海 水平線ってこんなに真っ直ぐだったんだ
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人様の家の玄関 母の横 DSやってた神様の御子
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『バイトテロするから』で止まったチャット 5年経っても潰れぬSeria
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心には窓があるって聞いたから遮光断熱カーテンを買う
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いつか死ぬために生きてる人達はここで乗り換えだから降りるね
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「死が怖い」 ふたたび呟く。 「死が怖い」 何も変わらない。 いずれ僕は死ぬ。
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この心 そう簡単に 止まれない 君に押された 恋も慣性
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不完全 一度崩して うち捨てる 思い切りは創作の秘訣
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家中に散らばる 私だったもの これから私になるはずのもの
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秋晴れに 白球追いし 旧児たち 打たれた本塁打アタリも 清々しいかな
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たまたまよ ネコ二匹よと 母は言い お土産たくさん わざわざのくせに
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左胸の奥の奥から滲み出るこの熱情を何と呼ぼうか
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