すきとほるさがにいと深く交はれる。彼は元彼女He was a female彼女は元彼She was a male
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虹のうち茜さす地に近くあるむらさきまとひすみれとならむ
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教壇にきらめく螺髪らほつ見つめつつ甘茶あまちゃ片手にさとり教育
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雲さむき雪げのそらにこゑはすれどひと羽ふりしておもひやすらふ
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いのれども雪よりしろきかげはなしこゑとどまらぬ明け暗れのまど
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春浅い岸辺の風に包まれて封を切るとき月は透明
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カレー屋のスパイス香る店内の窓から覗く紅葉もみじ 午後の
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満ち満ちた 月の笑顔に 僕は言う あなたの横で 泣かせてほしい
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晴れてても 心が痛い 笑えない そんな日だって あっていいんだ
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枯れ果てて砂舞う土地を今日もゆく星になれたか問いかけたくて
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窓の外 降る初雪に 寒いねと あなたにメール 打ちたくなった
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雲さんは 綺麗な月の 見せ方を 誰より一番 わかってるんだ
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僕たちは 地球なしでは 生きられぬ 仲良くしよう 地球と僕ら
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ひとうたにひとつ世界があるも今ことなる うたに侵されてあり
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文字列は既に詩人を捨て置いて可読外へと
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歌詠みの私性を殺すこころみにGitHubギブハブ型の言捨いいすては如何
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手のひらで消えゆくものが花ならば傘はささずにゆく冬の道
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わからないことわからないままにして見てゐる雪のうつくしさなど
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雪が降る あなたの街に雪が降る 非日常として雪が降る
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眠りからゆつくり醒めてはじめての雪を見てゐるあなたの裸眼
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硝子天井こなごなに降りそそぐ日のくるやうな心地して 雪
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どこまでもあをざめた空 冬の木が墓標のやうなさみしさでゐる
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親指と人差し指でひらかれて点眼と云ふしづかなテロル
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みづからにみづを抱へてゐる星に生まれたひとをゆつくりと抱く
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雨降りの世界に暮らすひとだらう体育座りで眠るあなたは
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とぷとぷと銀のシンクでふえてゆくこのわかめから海をはじめる
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ゆつくりとボタンひとつをはづすゆび 雨がちかづく匂ひがするね
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真夜中のどうしやうもないわたしから水琴窟のやうな音する
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空色の天窓の下に歩を進め目をつむり陽の瞑想となる
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木塀よりすつくと背のびする秋の貌のまま立つひまわり黄金
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