無常が 永遠だとは 思わないが 愛だのだって 同じなんだよ
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星空に愛がぼくらを写像する 君がいるから光るシリウス
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対数を僕の味方と信じたら降る雪ですら桜とおもう
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寒空にひこうき雲が幾筋も伸びボーダーのセーター着せる
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派手に手をふり間違いに気づきすぐそんじょそこらの私にもどる
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昼過ぎて植木横目に歩くのは 灯油ストーブ捨ててある道
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四捨五入 あってよかった二四才 ざけんな呪うぞ二五才
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励ましに飽きたる犬は我見据え二声三声ふたこえみこえ高く吠えにき
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君の飼い犬になりたしその上はやつの喉笛食い破りたし
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プログラム徹夜で組んだ朝5時の君の「できた」とクリアな意識
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ママ見てよパパがバンジーやってるよ変だよ首にロープ掛けてる
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人力でしか人体を生み出せぬという時点でまだまだである
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カタカタと 時々止まるタイピング 頑張る君をずっと見てたい
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もしも魔法が使えたのなら、使えたならば あのこは そんなものはない
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他人と見比べては赤を入れる 命にひとつも解などないのに
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xyの値を求めなさい 私と貴女の解をください
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愛だとか恋だとかばかり歌われるミリオンヒット 僕だけ置き去り 
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渋谷にて 我が遊びし地 変わりたり 変わらぬ一〇九マルキュー 早や三十年
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ひだまりの 机の上の 桜貝 見れば海辺の きみを思いつ
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コンパイル 私がおわるまで待つと君が言うから自惚れました
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先輩が乃木坂に飽きた この人に飽きる瞬間もいつかくるかな
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ふっくらとまるい顔してひょうひょうと 浮かぶ満月に見透かされてる
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「フォークだとお家でサラダを食べててもレストランみたい」と言って頬張る
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この場所に生まれた意味を問い直せ蔑ろにしたぼくらのhoodフッド
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いつもより肌寒い夜に食べていた昨日の残り 冷めた味噌汁
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ものさしは何に仕えてるかだろ。気に入らないのはこの街の尺度だ
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卒論を集中モードで書く君がとても大人に見えてさみしい
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外は外、内は内でさ混ざり合う 濁ったぶんだけお風呂はいろ
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紙の上 音と形の繋ぎかた 人の気持ちのほどき方の型
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純白の 花冠を 紡つむぐとき 記憶の中の きみが微笑ほほえ
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