どこかから 響くよパラが 始まると 体は告げる 酸素がないと
0
今までは 意識していない ことばかり 新境地に着き 月は明るい
1
調律を終えたピアノは佇んでトリル揃わぬ僕を見つめる
4
もし君が星になってもザリガニになっても気付かぬ僕であろうか
4
青天がプールの水面にぐらぐらと満ちて世界の不確かさだな
10
光あれ あるいは君のつま先が花を散らさぬ明後日であれ
11
帰宅して 玄関前に 落ちた蝉 私も死んでしまいたい
1
疲れたな。口に出してはみるけれど 家事を変わってくれる人もなし
2
ヘンゼルとグレーテルとは違うのでてろてろと血を垂らして歩く
2
あなただけじゃない。そんな言葉は何の慰めにもならないんだよ。
1
鵜っちゃんが羽をひろげて乾かして お前も来いと兄貴づらする
3
暗き世に 明るいあなた 目立つよね 薬剤師より ナースが似合う
0
夕方の ニュースはいつも 同じよう 感染者数 またまた増えた
0
淋しいな 生まれる時は 母がいて 死んでゆく時 誰がいるのか
0
年老いた よぼよぼ爺 今日もいる 橋のたもとで 何かを見てる
1
いじけるぜ いいことないか 人生に 誰も約束 してないもんなあ
1
咳だけが しつこく俺に 付き纏う 誰も関心 持たれぬわりに
0
休んでも 気づかぬようじゃ もう終わり 存在感も 空気以下かも
0
腹の立つ ことばかりだと 胃に悪い コロナストレス 半端じゃあねえ
0
暑いのか 寒いのさえも 自信なし 生きているんか 死んでいるんか
0
ゼリーすら 勝手に食べる ことできず 妻とはなんと 面倒なもの
1
躊躇いに気づけるほどの聡さならけんけんぱして離れるが吉
1
手をこするアブがなんだか「いただきます」言ってるように見えてゾゾゾゾォッ
2
雨宿り だだっ広い カンバスに 黒を混ぜたと 君は笑った
0
赤リュック目立つから好きすぐ見つけられるから人が大量の日も
2
横軸は過ごした時間、縦軸は思いの丈 ますぐ右上がり
1
セックスをしないと出られない部屋を出なきゃいけないとは思わない
6
辛過ぎてスカした顔で斜め見る笑おうどうもできない事さ
1
赤盖の埋み火がごと 牧夫座の 麦わらぼしは、西に煇く
1
十代の為のエンターテイメントいつまで好きでいていいのかな
2