老いぼれは お思いついたら やりたがり 情けないやら 恥ずかしいやら
3
老いぼれは 前頭葉が 退化して わがままになる 情けないやら
3
透明な ゴミの袋を 買いまして 張り巡らして 温室作り
5
百円で 赤いトマトを 買いまして 種を採ったら 百五十粒
5
石混じる 借り菜園に しゃがみ込み 穴を掘っては 水溜め作り
3
失敗は 数々あれど 成功は 当たり前だと 言われてしまい
4
日記帳今日のあれこれ書き連ね 狭い余白に「お元気ですか?」
36
手をかざし 守りていたき すみれぐさ 人知れず野に 春げて咲く
37
元気だと思うんだけどお粥とか食べたい気分  元気なのにね
7
生き方は、死に方。烈火にいだかれて、あなたは地獄へ行くのだろうか。/夢で見たあの子のために 火の男
5
簡単な 義務も忘れて 単純な 割り当てさえも 果たせなくなり
3
ゆくりなく短歌うた舞い降りる日もあれば露も心に響かぬ日もあり
33
非常勤なれど個室をあてがはれコーヒー片手に現役気分
10
恥じている日々のやり直し量子旅行 細胞足らずにヒトでなくても
6
正直君のこととか興味ないどこで死のうがだれが死のうが
5
はた気づくここはいつぞや見た岐れ路をまた右に曲がつている右折右折右折右折右折右折右折右折右折右折右折
6
意識する遺書の宛先は人の子の私へ 体を奪ってごめん
4
いつもなら 似合わぬだろうと 避けていた  勇気をだして 新たな私
8
躁が来ることだけ願って見つめてる 天の明かりが神になるまで
4
ゆふぐれの波打ち際にくづれゆくちいさな城のひとかけのゆめ
9
総長との 対談進み 先生は 足組み給う ミモザの前に /3月8日坂口志文特別栄誉教授と熊ノ郷淳総長対談
9
久々に 風邪をひいたか 重い腰 上げて加湿器 お手入れからだ
25
あんな妄想をしてしまう僕は多分君のことを愛してない
5
すいませーん ボールを拾って 投げてやる 別れ話を してる途中で
10
青天のもと 満開の早桜 メジロをおびき寄する 蜜の香
30
倉庫へと続く薄暗いこの廊下。あの人と二人、歩いた廊下。
5
同じ夜が配られたらそれぞれの窓にそれぞれのあかりが灯る
10
上の句も下の句ももう浮かばずに ただ時だけが浮かんで消える
13
「かわいい」と言ってくれたのはあなただけ。「付き合えない」と言ったのもあなた。
8
キラキラとまばゆ水面みなも見上げると 飛行機雲が果てなく延びる
41