外界はすさぶ大地の針の風 服を凍らせ針を防いで
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スリッパを干して 遠くを見はるかす そろそろ聞こえる 黄砂の便り
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ちま猫ちゃん おこめすいなんて いいかんじ あさからニャンニャン ときどきケロり
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寝てる間に アップロードされ 違和感が 見たことのない アプリがあるよ
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カツぬき梅食べますか天神さんげんかついで本番前夜
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父母ちちははと弟たちと住んだ家ドアを開ければみんないるよで…
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寝坊をし 焦る自分に 降り注ぐ 「まだ間に合う」と 空からのエール
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算数か哲学なのかいまひとつ割り切れなきや 離合集散
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あなたってふわっとしてる誉め言葉みたいだけれどそうでなかった
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薄っすらと雪積む道を中学生白い息吐き追い越し急ぐ
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正月も半月を過ぎ日常がこうして人は歳をとりゆく
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手放しで自転車を操る青年に昔の君をあてはめる我
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荒れ果てた庭の寂しさ目を閉じる黄色いガーベラ植えてた背中
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そういえば授乳の頃も思ってた せめて一晩ぐっすり寝させて
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カ―テンを開けても外はまだ暗く月と星との時間の最中さなか
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朝寒く 嫌々起きて 出勤も 明日は土曜日 足取り軽し
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「月が綺麗です」きみが教えてくれるから 見えないけれど死んでもいいわ
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ボクの住む いえをけずって かまわない キミの子の肉 ボクもけずるね
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今までの悔い一つずつ拾いゆく暗がりの先に輝きを置け
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ボクを噛む 黒く醜い カラスさえ 誰かの孫の いシマエナガ
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ぶっ刺さり忘れられないきらめきに届くためならどうでもいいよ
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店先の生け簀に夢中な我が息子魚の運命さだめ知る由もなく
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物言はぬ愛猫は ただ居るだけで 癒し与へり 神の申し子
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寒い部屋 外から雪が つもる音 また一人かも まだ続くかも
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飛び立たせたくて放てぬこの腕かいな母という名の檻を編む日々
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恋という新種の病にかかった 症状 いっぱい 期間 一生
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テーブルの 花瓶にいけた 小枝から 梅が一輪 春の息吹が
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病床の吾を想いて厚き文 友の笑顔が飛び出し舞ひぬ
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深夜二時 担々麺で 小休止 辛さに咳き込む 君が可笑しく
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明日から日の出一分早くなるただそれだけの明るい話題
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