平成は酷暑にとけて流れ去る 寒い部屋からじっと眺める
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うたかたの消ゆることのは受け留めて頁をめくる夏の指先
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さざなみに海のかけらとなりし歌なほもたゆたひ影すきとほる
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刃となりし硝子の破片かけらのプリズムに小さき虹あり傷を癒しぬ
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日もすがら窓辺に座る海の石すべて見透かす無言のままに
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新聞の音だけが外を知らせせかい世界わたしになる午前四時
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思い出はn番街の提灯に焼べてきたよと強がりを云う
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調律と意味の密度を炸薬に ことばの地雷源にてジルバを
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「おはよう」と「おやすみ」までのあれこれが明日あしたも続く日々の喜び
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起きしなにふわり漂う夢の気配いつかの夜に思いを馳せる
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指先は優しく触れて響かせる真夜をみたした グラスハープを
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群盲を象はねぶりて踏みつぶす 所詮われらは進化した猿
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「ああ ここに闘っている人がいる」掴み心が湧き立ち上がる
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限りなく平和に近い青の中わっと潰れてゆく苺の実
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批判するときだけ話しかける人 本当ほんとはわたしを嫌いなんでしょ?
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アルバイト休んでひとり家にいる 今頃みんな頑張ってるはず
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ここまでは自己満足の五七五七七七でごめんじあまりラッキーセブン
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青と白緑黄色のパレードで私は真夏の向日葵畑
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「この街はおまえの死には似合わない」わたしの中に咎人とがびとがいる
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両どなり。一軍男子の居眠りを止める気起きぬ 我三軍女子。
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星のかけら月のかけらは夢のかけら人みな真夜に求め追ひつる
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みづ色を夜のしじまにあてはめて透きとほること響かせてみむ
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けざやかに茜あやつる変化へんげとやはさあたはずあぢさゐひともと
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なんだかね変な気分よわかるでしょ恋がしたいのだって夏だもの
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君笑う向日葵畑で指絡め黒髪ゆるる青空の下
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みづ色の歌の破片かけらよシーグラス透きとほる性うちに秘めつつ
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ジーパンにスニーカーからジーパンにサンダルになった とっくに夏
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べたべたと 汗ばむ体は ナメクジに このまま溶けて 床になろうか
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窓のそば ふんわり月の 照明が 穏やかな僕の 目を刺すナイフ
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歌屑をとぎれとぎれにちぎりつつとき色の日の暮れに放たむ
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