みむら
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春吹いて　知れず彩る　芥子の花　桜の影に　散らす花びら
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街角に　群れず孤独に　立つ桜　風に轟く　春の遠吠え
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水面に　うつる季節は　曖昧で　浮かびたゆたう　私の模様
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夢雫　醒めてたちまち　朧いで　こぼれる記憶に　空は三日月
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あぜ道を　彷徨う猫に　手立てなく　闇に消えゆく　厳寒の冬
5
終雪に　枝垂れる枯れ木を　恐れても　若葉の季節　ただ老いを待つ
4
桜咲き　まだ見ぬ青き　春が来る　ただ散るを見る　幾度目の春
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長旅の　果てなき徒労に　轢かれては　行き交う道に　残る名もなし
5
宵闇の　永遠にまばゆく　蛍さえ　短き命　散るあてもなく
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傷ついて　時間をかけて　治れども　気づかぬうちに　毒はまわる
5
串刺しの　無様な生き血の　滴るを　耐えてみせども　見る人はなし
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罪重ね　降り頻る雨に　傘もなく　いつかは止むと　終に思えず
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