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かちゃかちゃと鳴る化粧品の音でふと母にじゃれてたあの日へ帰る
1
持たされたスイッチがなにをこわすのか知らないままで押した水曜
4
アンケート『あなたは文字が読めますか?』 渡された紙を眺めるおとな
3
どうしようもないほどには欲しかった 君のたったの
45
秒
2
受賞した展覧会の絵を燃やす 赤に飲まれるバーナーの青火
1
「恋」という
熱病
(
やまい
)
を治す
特効薬
(
くすり
)
なし つらく 苦しく 身悶えるだけ
0
長月と競い伸びゆく爪と髪 気付けば俺は狼男
1
ちっぽけなほど良いこともあるのだと マンデルブロの銀河は語る
2
良いわけがないと無作法に髪をほどいて後悔の着地を探し。
0
唇を好きなかたちに染めていく私の生き様塗り重ねてく
1
自販機を過ぎていく背に花束と無縁の影が取り残されて
0
病中の夫の昼のおにぎりに 代返頼んで列車飛び乗る
3
大切にしていた星が砕け散りきみの背骨を覆い隠した
3
棘のない柊の葉が眠るころ 白い小花は赤く静かに
0
夕焼けが合図なんだねとんぼたち 山へ帰るの すすきは寂しい
4
指丸め のぞくと淡い月があり心は銀河を旅する秋の夜
4
太陽のような君には分からない僕の目からは雨が降ること
2
とうめいのガラスに閉じた大自然美しくあれせめてここでは
1
何回も針を戻した壁時計 必ず遅れる使命のように
0
雨雲が近いと知らせる片頭痛 無神経にも暴れる神経
1
あのひとに 会いに行きたい 訳じゃない ただあの光に焼かれたいだけ
1
あした世界が終わるという噂でよろこんだ方の生徒でした
4
山奥に そっと静かに差し込んだ 朝陽のような声、消えないで。
0
夕涼み 秋風揺れて ふと気付く 取り残されたる 風鈴の音
0
燻製の盛り合わせにて会いましょう いつかの焦げた思い出たちよ
0
書店にて立ち読みすれば千年が経って足場にネモフィラの花
4
切り分けた 果実の片方であるならば どうかどこかで、幸せでいて
1
死にたくはないけど生きたくもなくて 午前
1
時のコンビニご飯
1
なれるなら貴方の顔になりたくて、行き着く先は愛されたくて
0
「美しい人」だと思う。違います、顔だけの話ではないです。
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