夢うつつむしろ望洋たる我の 六十代の水平線は少し近づく
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「バイバイ」とトイレに流すちっちーおしっこに いつも手を振るもうすぐ2歳
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日本茶を飲めば広がる茶畑に 緑の風は螺旋を描く
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ランドセル濡れてはいぬか一年生 数百キロの先に思いを
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服を着て靴置いている枕元 今夜も雨は降り続いてる
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また明日が来るを疑うこともせず 当たり前にいる それが幸せ
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母にへと手渡されたる白百合の  優しい香りは部屋満ちるなり
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頬張ったたこ焼きの食感に夏を決意する今日は半夏生はんげしょう
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美しいあなたのかわいい片想い天は二物を与えるわけね
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ああ今宵妖精の国に行くのだわ 最後のダンスを踊ってちょうだい
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真夜中に 今から来てと 言えるほど ずるくなれない たすけてよ、もう、
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灰色の脳で発した声なのに何故か黄色く聞こえてしまう
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無邪気さを 削いでお金に 変えてゆく そうすることで 息をしている
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丁寧な暮らしを送る気力なく 積み上げた本に片手伸ばして
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今日こそは 美味しく 作るぜハンバーグ! 腹壊さなきゃ 俺の勝ちだぜ!
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オーケストラ ソリストの弓は空を裂く気高き龍が立ち昇るごと
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気の抜けたビールを飲んで着替えたら始発に乗って会いにいきます
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どんなにか痛めつけられ罵られやはりあなたを忘れはしない
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やることも決めず飛び乗る旅の道 この身ひとつで楽しみたいの
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半額の パインの甘さ 格別で とてもお得な ご褒美となる
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合格と 固く誓った あの日から かたくはなってる あたまペンだこ \浪人
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持ち寄った思う幸せそれぞれの思いそぐわぬものは外して
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じめじめと湿気を好む人間もきっとこの世にいることだろう
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灰色の海と空とを背景に笑う二人の居る唯一さ
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コーヒーに黒いイメージあるけれど見れば感じるレトロノセピア
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冷コーにさしたストロー誇らしく夏の朝日へ向かって立ちぬ
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熱いシャワー 一日ぶんの汗流す お疲れお疲れ、と 湯が跳ね歌う
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押し寄せる怒涛に灯台探しては心ともして息継ぎをする
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いくつもの 答えを抱え 膝抱え 頭を抱え 自分を抱いた
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カロリーがなるべく低い氷菓子探すの諦め氷を舐めてる
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