死ぬために 生きてんだろな 葬儀中 行き交う札束 白い封筒
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いままでに 何度も君に 告白した「好きだ」と言った マスク越しに あの喧騒けんそうの中で
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5分間の 安らぎを求めて 吸いました 君の為に 辞めた煙草を
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一言をずっと抱えて生きているだれか溶かしてくれますように
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美しいハイヒールに似た伸びをして心を奪い去ってゆく猫
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土埃舞うまほろばに寝ころべば青春という夕間暮れかな
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グランドでともに過ごした仲間との涙雨降る最後の試合
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心臓を抱く肋骨は脆いので言葉遣いに注意しましょう
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絞首するように私を後ろからあなたはいつも抱きしめますね
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催涙雨なんて言葉で運命をそんなあっさり片づけないで
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七月を愛逢月と思う度あなたの声が聴きたくなるの
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生きている、という異常な状態がまだ続くので写真を撮った
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あぁ、これはきっと「許してあげるわ」の母の心だ夕食パエリア
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[名]springスプリング ①春 ②泉 ③ばね と書いてある辞書の小さなシュルレアリスム
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憂き世の瀬 足を滑らせ天国へまっさかさまに落ちる夕日せきじつ
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卒業式終わった後の黒板に相合傘の跡がうっすら
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一周忌仕舞った君のギター出す前を向く為弾いてもいいかな
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あの夏の君との会話見た景色瓶に閉じこめ隠しときたい
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二学期の初日香水変えた女子きっとこの夏大人になった
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命とは 真理原則 従いて 存在すれば 逆らい切れず
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厳密な ルールの元に 存在し 少しに不備も 許されぬから
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愛すれど 愛されぬこと 多すぎて いじけて今や 盆栽の松
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一も二も 正義ばかりが 表立つ 愛などただの 看板文句
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抑圧と 恐怖の中に 目覚めれば 根性までも 被害妄想
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ストレスを 感じることが 多すぎて 抑圧されて 窮屈なんだ
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ただ一つ 命の在処 胸にあり この中にあり 生きてる感じ
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梅雨空に 晴れ間があれば 外に出て 街を散策 河原に出たり
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凛と咲く百合の白さに負けてない 君の肌が眩しい七月
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カップル二人 釣りに来たけど どっか行くそんな彼女に「つれないな」
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たへがたき 喉の渇きに 潮いずる 井戸水汲みし  明け方の夢
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