お化粧で 隠せるのなら 隠したい すぐ顔に出る 君への想い
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山吹色のバンダナ巻いて北風に耐える山々があって
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お気に入りのブラウスの下 悲しんでいるリボンみたいな掻き傷
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もうじきに 日が落ちるなと横目にて 夕餉の甘めのカレーを仕込む
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続々と届く友らの喪中はがきに親を送りし想い重ねる
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出来るようになったことが社会では、当たり前の事だと言われ
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社会人になって今日で七ヶ月 褒めてもらった記憶が無い
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再放送みてると録画分 進まない 「相棒デー」を作らないとな
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ねこの手に 猫用まくらを乗せてみる これはニャンだ?と言いたげな顔
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誕生日 0時れいじジャストに おめでとう 高校生の頃、思い出す
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誰の目で 見てもあなたは 魅力的 だからこの恋 焦ってしまう
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店員がぴたりとそばに。「これかわいい」トーンおとさず友と店出る
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マンションに吹きつける風轟々と 冬の訪れ先ずは耳から
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好きなのか好きじゃないのかわからずに 今日も君を意識してばかり
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古代いにしえより 人往来ゆきかいし 明日香村 秋の陽浴びて 悠然と有り
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ショルダーは スマートだけれどカタガコル ねこのチャームは愛らしき哉
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朝ルーティン たまにパン屋の美味しいパン 加えて朝から お口しあわせ
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新しいコスメに期待し飛びついて打ちひしがれるその繰り返し
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寝不足で あたまがパッパラパッパー 書類の文字が 踊って見える
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こんなにも 嬉しいことが哀しいよ 人のこころは弱くてもろい
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恥ずかしい失敗をしたそんな日も押し並べて見ればいつもと同じ日
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山を行く アルバムの父 鉈持ちて 山窩さんかのごとく 紅葉の沢に
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放課後に揺り起こすのはカーテンか 私の名前を触った声
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おだやかなただおだやかにおだやかなこうこうや好々爺ならんうたかたUtakataのうた
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三十一文字みそひとうたい尽くせぬ秋の色十七文字もんじ俳人ひとのいて
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大好きな ピザまん買って ほうばって 肉まんだった 返品不可か
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こどもらは うそをついってる  わけでなく こころのくうそう はなしてる、老人も
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人肌が暖かいと感じたら きっとあなたは冷たい人だ
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唐突に冬のお知らせ咳払い 私の体は夏を続ける
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いつだって最初に起きるのはわたし 人間がみんな消えたあとでも
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