寺山は 愛と云ひけり Prévertプレヴェールは 死と云ひけり 桜桃のたね
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迫り来る 稚児の歌える鼻歌よ 私の前で歌をやめるな
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巻き戻す時の女神の悪戯の夜に残りし玻璃の靴かな
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巻き戻るいつもの朝の雑踏のみな独りゆく靴音の波
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巻き戻るいつもの朝の食卓の玻璃の器のシリアルの音
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ごめんねときみに泣かれたあとだから街のネオンが輝いている
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まばたきをしない時間を比べあった姉があさって家を出ていく
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氷点下 おふとん以外こごえてる 寝ぼけまなこ泡沫うたかたを詠む
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今日は雨そこで一曲思い出す空と君の間には僕は悪にでもなる
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滑り込む山の手線が連れてくる風の子ひとり 僕らもひとり
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「あと五分だけ」と丸まるミノムシがかわいい、今朝のココアはあまい
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帰り道 西の空へと消えてった切り傷に似たあさの三日月
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折句「キ ス シ タ イ」への返歌 がゆゑに タれか泣くらし シず岡の モの憂き雨も かるる心地
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贈歌 キみが住む 駿河スるがの町に 時雨シぐれ降り タたふ川こそ 意気イきと知りませ
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あなたへと伸ばすこの手は届かない冬の銀河の光零れる
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十七じゅうしちのしゃがれたブルースを聞いたいぬが尾の先を豊かに振る
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Apparition surprenanteアパリシオン シュプレノント 顔の無き天使 薔薇の小径 焼灼す
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冬の陽よ弱きを助け去るひとよきみの影からわたしを出して
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イージーと言うならプレイしてみなよ貸すよわたしの人生ゲーム
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厳冬の朝 ストーブをけながら布団の中で夢かうつつ
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クリスマスソングの流れる店内で誰かのことを待つふりをして
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デシリットルいつも控え目な君がなぜ小2をそんなに苦しめる
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三日月や 何度も君を見つめたが じっと見つめた 家に着くまで
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声に出し空に離れた瞬間に蒸気と化して立ちのぼれ恋
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希望にも賞味期限があんのよとキャベツ刻みつつ母ちゃんは言う
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愛しみて撫づ人の手の思ひでを白く纏ふる干し柿を食む
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さあ行くか 健常ランドでパワハラを受ける時間だ 染まってなるか
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鳥肝を数多食あまたはみてしこの命 にえが無念をひしと噛みしむ
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鳥肝を数多食あまたはみてし この我はに生かさるるいのちなりけり
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朝焼けの後は雨だと知りながら出掛けてみたい今日の彼方へ
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