Utakata
登録
Login
ぞよめき
フォロー
2
フォロワー
1
投稿数
28
みちづれ
繋がぬ手染めて薄暮の時走る 「またね」は願い すみれ色の血
5
いじめては一拍おいてとろかさる徐脈の女満ちて瀬戸際
1
今でなけぁダメと答え合わせ嘘です わたしあなたと育ちたかった
0
つっよいつっよい酒にスイカを掻いて沈めて君のために結露バカラ
0
この先を見たくて課金するように私噛むからキスして泣いて
1
夏宵
愛
(
かぬ
)
しゃ 誰といてもいなくても逢いたい君のせいとは陳腐
0
あの日より前には厭わしくさえあったようなことに笑みイイね押す
0
食べたがってたもの何だっけ 粘土は欲しがってたラインの上流
1
分け合わなかった夏を同じ数持つ身体ふたつぬるま湯に埋め
2
ほぼ顔な君の眼鏡は修理中 給気ポンプも停めといたげる
1
生活を忘れているような
性質
(
たち
)
に優雅と贅沢の名をくれた
0
記憶の水 君の小
2
の家遊び どの夏も同い年だったね
1
君待ちの蕎麦と映画の贅沢を褒められながら肌すりつける
0
五分先でさえ言葉にしてよとは言えないだから綺麗でいるね
0
うまいものたらふく食わされ艶々と円く描かれるわたしのおなか
0
昼の熱残る二階へあがり来てポケットの中ひやと文庫あり
2
ヒントを求むるは愚行と見做す愚行をばたださんと読む文庫
0
初めてとばかり言うから嘘つきと思われている知らない私
2
懇願に堕ちたい凡俗をふたり外猫みたく心に飼って
0
名付けずにいる限り名を探す道行が続けられる 明日死ぬ
1
あの痛みは幻と知らされたからあなたのためにまた痛む
1
一度投げ捨てた眼鏡を後ろ手に探る肩口 絵描きの男
4
きみんちのシンクと同じ冷たさに凭れ深夜のくわえたばこ
2
詫びること全部嬉しく思ってる 私あなたをかき乱してる
0
いつかは死ぬふたりだから楽しみの数のカウントダウンはじめた
1
並び掛け雲丹とろかした夜明けて向かい合っては啜れぬラーメン
0
言わずには居られぬと顰めた眉で待つひとの元へ夜の列車
1
互いの温めかただけ知らなかった 許し方はこれまで通り
0