「現実」を短歌を通し再調整セルフセラピーとしての短歌
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もうひとは好きにならない100均で選んだ植木鉢も枯れたし 2
AをしているときBが気になってBをしてるとAが気になる 2
社交辞令だったみたいだ治らない口内炎に刺さるトマトスープ 0
「強」にしてぜんぶ吹き飛べドライヤーの音の中で小さく歌う 5
くしゃくしゃになったおりがみもう元に戻らないけど戻らなくても 5
LINEでの名前が記号だけの子が何人もいてまた増えていて 2
どうしてもやる気の出ない昼下がり勝負パンツに履き替えてみる 1
飛び降りるわけじゃないのだ大空に羽ばたきたくて 羽が欲しくて 0
みんなには含まれてないこともある透明になるまで灰汁を取る 5
やられたな! わたしがずっとしたかったことを形にしたひとがいる 1
なるようになっていくのかスキンケアさぼった夜もその次の日も 0
さみしくはないよいつでも歌うから広いお風呂で染み込むように 0
そうだとは知らずに外に出てふいに綺麗だねってああ十五夜だ 1
ファミレスもフードコートも消去法で選ぶ人だ(きっとわたしも) 8
新商品だったとアイス掲げる手また生かされてしまったようだ 2
せめて死ぬときは惜しまれたい いまだ、いまだとまた引き返す 2
あの子から電話が来たの間違えましたってすぐに切られたけれど 0
死んでから愛されたって意味がないけれど愛されるなら死にたい 3
二十九歳はババアと言われるがきっと死んだら若いと言われる 11
まだ生きているのかなんてあのときに引き止めたやつらに言ってくれ 1
ひとことでいいから連絡をください結婚したよの一言でいい 3
売れたからといった理由で改名をしない頑固なあなたがすきだ 0