‪女の子だからピンクというわけじゃないよふつうにピンク好きだよ‬
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‪すきだ、って。誰もみてないとこに書く。砂糖で胸が漬からないよう‬
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時間ですなんて言えずに笑ってるふりをしているわたしはだあれ
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‪ひとりでは勝てない睡魔ひとりでは入れない風呂きみがいたなら‬
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こんな日はできたばかりのアツアツのフライドポテトをバリバリ食べたい
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きっと来る あんたは髪が長いだろ 画面から抜け出してみせなよ
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人は弱い 自分のケツから出したモン食っただけでも死にかけるザコ
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微かなる香を遠ざける監視役マスクして白梅しらうめ眺めをり
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きらきらの つらら見上げて 見惚れれば 串刺しになる ぬるい昼過ぎ
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こぞのなつ金魚を埋めし土の上に一輪のはな咲きいづる春
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春の里冬に落ちゆく蜜柑食べ 父と二人で楽しく散策
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切りたてのボブのうなじに触れる手へ春風が吹くそんな季節に
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軽率な珈琲をのむ 今日もまた俺が寝るまで朝来ざるらし
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空っぽの杯に注いだ空想の愛をあおるわ味気ない夜
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かじるたび飛び出していく、バーガーの真ん中のバンズ、あれはぼくです
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わかります触れただけでも 粉雪が君のすべてを成していること
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語られぬ 過去を一つと 呟けど 声なき者に 語るすべなし
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沈む日を そっと見守る お月さま 舞台後半 演目は月
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憧れた 都会の色が あせていく 疲れた僕の 言い訳かもな
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いまだ風つめたく吹けど道のべの沈丁の香にしばしたたずむ
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陽だまりの君が振りまく無差別の春が日陰の私を殺す
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今年こそ 会ってみたいな 久しぶり 三人そろって 春ららららら
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そういえばあの日逃がした蜘蛛の子が糸を垂らしてくれたのかなあ
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やせたいといふをとめごに白菜のサラダつくれば風は春いろ
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眼球とすり替えられた月の石 青い光を求めてまわる
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ラジオから流れてきたるラブソング 心に染みゆく恋をしたから
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お揃いが増えていく度いつか来る終わりが僕の頭を小突く
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なぜなやむものに光をあたへしかヨブ記読みつぐ夜半のしづもり
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いつ死ぬか分からないのにこのままじゃ一人で生きているのと同じ
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八つ裂きになってしまったレシートを踏んだとこから返した踵
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