妖美かなあなたの身体想っては欲をごまかす独りこの夜
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合鍵を郵送で返す 柔らかな君の背骨は覚えてあげない
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ふたもじを伝えるためにいくつもの歌を本にする臆病がここに
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ハンドルを握る髪色エメラルド 青天井を法定速度で
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インタビュー本が七冊そろってるレジ横だけで故人じゃない彼
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電柱の平行趣味パラレリズムと かすみ初む春が縄引く、山口の彼蒼
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友人の話を楽しそうにする君と君の手のひら踊る
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腕立てで細マッチョ目指し翌日に痛くなったらそこが二の腕
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一人居の祖父のスマホの待ち受けは幼き僕と笑顔の祖母と
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祝うべき日などなくてもいいのだといつもの雀の群を突っ切る
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しゃしんはまぼろしなんだ 明日には消えてしまいそうな君とイコール
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一歩目の地面がどうも薄氷に見えて踏み出すのが怖い道
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丸まった下着の横のマルボロとグロースターター切れている
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比べない そんなところが好きだからこそ一番と言ってほしいよ
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流行りのあの曲の歌詞を知ってから、なんだか息がしづらいんです。
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365日もあったら3日くらいは死にたくなっても良い
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けぬと 言う声が今 聞こえない 歩けと言いし 大人達には
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くされ縁 繋がりければ 日常 ほどける縁は 結び直せず
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雨降らぬ 紺碧の空 凍て月や
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バンドマンの元カレがいる女が嫌い 音楽だけは嫌いになれない
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大好きなあの子を世界で二番目に幸せにして一番は僕
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発熱の甘い倦怠指先が恥丘に棲まう鳩と戯れ
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太陽の光はどこにでもあって ブランコを待つあの子の側にも
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今はもう泣きたいほどの眩しさで小学校のチャイムは暮れゆく
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世界はおもしろい、おもしろいけれども 濡れた傘に乾いた心
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黄昏の今の心を人問わば たぶんパサパサとザラザラの間
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アマプラで興味本位で観始めて徹夜でハマるシドニアの騎士
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「毎日がつまらない」なんて君は桜の香りを知っているかい
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耳照らす夕日を背に行く君の横カラスは帰る吾はどこへ行く
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あなただけ歳を取らない不思議さよ ル・コルビュジエの建築作品
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