欲しいのは手放しの自由ではなくて100mの鎖、あと小屋
3
かたかりし冬の結ぼれほどきつつ鳴くややよひのうぐひすの声
2
正常位のまねごとをする子どもらに祝福よあれ ひかりに満ちて
2
三月のれたすせろりはふらんすの 少女のごとし生のまま食う
9
この街にたしかミスドがあったはず 春一番もきっと吹くはず
4
松の木のひょろりと残り語るかに あまたの人の消え去りしこと
1
いつの間にか合わなくなったあの人はまた明日ねがさよならでした
4
‪「本日のマスク納品ありません。次回の入荷も未定となります」‬
5
薄桃のたわわに揺れるタラコの実 我が身に注ぐ命のスープ
4
令和にて 世間を賑わす 流行り風邪はやりかぜ コロナコロナと 猿も騒がし
2
卒業のあくるひ髪を染めにゆくきみのひとみのかがやける春
2
蕃殖はんしょくするかんむりしとど世を濡らし都市の空気を(不)自由にする
2
慣れすぎたかたいふとんの肌ざわり 指はまた梱包材を割る
1
メルカリで買った心が不良品で、すぐに時間を止めてけつかる
0
寒空をまどう土星をつかまえて夜這いをかける夢をみました
1
おいしさに免じて許してあげるけどとんじるじゃなくてこれはぶたじる
3
はだしでしか歩かなかった頃のわれガラスも石も傷が覚えて
4
いつの日か瓦礫の山に初花の咲く日ぞあらん酒酌む日々も
3
女房は来年古稀で愛人も還暦まぢかの高齢化LOVE
0
はつゆめのつづきを生きてきたけれどいまだに逢えぬ片恋のひと
1
一枚の花札の如く桃の花 仲春に咲けり皆立ち止まる
2
一本のハナ札の如き 一枚の花札の如き桃の花 忡春に咲けり皆立ち止まる
0
どこ見てる お前のインスタ投稿は 世間じゃなくて私をみろよ
0
気を付けよう! 女は急に 別れます
0
「別れよう」それを聞いて悲しむな 私は既に諦めた
0
締切に焦り迎えた深夜4:00 頭を捻り、その歌を詠む
0
藤の木に月の光が差した夜 貴方を偲ぶオリオン座へと
4
命など惜しくはないさ今はただ その手の中に刹那を盗め
2
生み出せし宝石達が透かすのは 欲に塗れた虚飾の光
1
食べれども満たされぬ腹と心でも 友がいるから満ち足りている
1