一国の 長たるものが 話す時 あたりはしーんと 静まり返る
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戦いを 好む輩が いる限り 地上に平和 夢のまた夢
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春でさえ 戦車の音に かき消され 爆音の後 瓦礫となりぬ
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この色が鎮痛剤となるように願って頬へ叩く藤色
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病月へいげつの書類仕事に喘ぐ夜 服は未だに師走のままで
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歳時記を開いて季語を探すのがすごくめんどい、短歌に限る
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「りょーかい」と一言打てば終わるよな会話を3日放置したまま
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抱き合えば何かわかるというような信仰(早く滅びねえかな)
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君の目が読めない何度QRコード読み取りできないように
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あの日見た花の名前を僕はまた調べて忘れる白木蓮
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銀色のバターナイフで手首裂きやけどした午後冷まさなければ
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君だけがぼくのすみっこ栞入る ここまで読んだ証残して
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その笑顔きおくを 凍結させた 少しづつ 溶かしていった 春が終わる
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高速道路の下の信号機を待つ 今日も細胞が呼吸を
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記念日に限って雨が降るような気がしてるから 花だけは咲いてよ
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もう嫌だ滅べ社会よ文明よ 眉間の皺に猫がひと舐め
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夢の中の私は朝毎死んでいてどの約束も果たせずにいる
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帰り道こいぬみたいなあったかさ午後ティー連れてお家へ向かう
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「見たんです、青い翼の生えた猫」「強めのお薬だしときますね」
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ねえ過去が今じゃないなら今も今じゃないみたいだよ、きみも桜も・
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破綻した面白くない小説を笑う資格を失った夜
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なあ、聞いた? うちのクラスの聖女さま、バスケの部長とヤッたらしいぞ
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みちのくの倒れ伏したる墓石はかいしに季節外れの雪しんしんと
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黒髪を卒業した君なのに洋服だけは留年だね
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前髪を切りすぎたから会えません ニキビもできた 君に会いたい
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さよならも言わずに捨てた抜け殻に も一度息を吹きこんでみる
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こっちでもあっちでもない「どこにもない場所ユートピア」 置かれた場所で咲けるわけない
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愛は勝つ 必ず最後に 愛は勝つ だから負けない この気持ちが愛
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フレディが 死んで世界を ROCKした ドンストップミー ドンストップミー
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ふわふわの白になりたい冬だった何かが死んでくみぞれ雪の夜
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