諍いの 限り知らずか 海向こう  平和謳歌は してられないか
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つらいも新玉あらたまはるとも散歩ありたのしさ
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父さんの肩から見上げた星の音は 1オクターブ高く聞こえた
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石鹸も キレイキレイでも 誤魔化せない 貴様あなたの生き血 刺青みたいに
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踊ろうよ後の祭りと言われてもきみは太鼓をわたしは笛を
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煎餅布団の適当さに惹かれる夜もある
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太陽が 向こうの夜に 帰ってく これから来るのが 夜だと言うのに
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夜が好き「明けない夜はない」なんてなんの救いにもなりません
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ざわついた 胸の奥底で 叫びだす 本当は嫌で 見栄プライドぼろぼろ
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電話口 母と八割 喧嘩腰 いつまで経っても 子でいたいから
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あゆめる敷島之歌道しきしまのみちのそのさきさきくあらなむ そのみちさき
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夏空の積乱雲を綿菓子と思うた頃にはもう戻れない
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夢にまであなた出てきて泣いてるの あと少しだけ好きでいさせて
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初鰹 カツレツにして 食べちゃいたい 勝つのは初夏の 細波さざなみかしら
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図書室で夢中で読んだ小説の出ない続編を一生待ってる
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街灯と電子タバコの灯りだけ午前三時の小さな幻想
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表情がわからないからいつもより口角上げる マスクの下で
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贅沢は 味方なんです 負けたって 欲しがりますよ 感度のままに
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カーテン無し どこぞの家から 光漏れ テレビが瞬く 午前一時
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今日が明日だと気づくとき→「じゃあまたね」「ばいばい」のあとの珈琲の温度
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吐き出した一年ぶりの白い息 天に消えゆく秋の亡骸なきがら
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激しさでさえさらり去ることを知るたぶん切なさは刹那さの誤字
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恋なんてわからないけど失恋は幾度もしてるそんな気がする
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元カレと腕組み見せつける今カノ 捨てた粗大ゴミ拾われた気分
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欲を持ち、生きねばならぬ 平日の昼間に食べるピザLサイズ
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コンビニの 明かり煌々と やるせなくて 女王気分
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‪目を閉じて恋の破片の漂うをみればここにも宇宙があった‬
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あと3秒 早く点滅していたら 君の隣で青を待てたの
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‪生きていくために切り離した恋の分だけ軽くなったたましひ‬
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指先で真っ赤な華を咲かせましょう わたしを見ないきみの心に
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