スニーカーを 靴下をせずに 履いてみる 足どり弾む 梅雨の朝雨
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弁当の 誰も気にせぬ 主役とは 脇役に徹する 人参の花
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何もかもうまく行かない僕の背を何も言わずに強くたたいて
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三角の 心は成り君の心を僕 で 貫けるかな
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明日こそ話しかけよう 飼い猫の変な寝相を丁寧に撮る
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土曜日が 瞬く間に終わる 寂しさを 染みて思う 月曜日の朝
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「やっぱり君といると楽しい」もう手を繋がない私たち
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‪「つめた〜い」「あったか〜い」に当たり前のような顔して混ざる「しにた〜い」‬
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‪なにかひとつ誇れるものがあるといい夜は何度もやってくるから‬
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別れ際 嫌だといえば 違ってた? そんな自由で 掻き乱さないで
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東京の眠る横顔眩しくて彼を見つめる二人きりだね
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きいちごがガトーショコラとはじけとぶきみが知らぬ間ぼくは生きてる
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親友とシーブリーズのキャップだけ交換するよな青春 溶ける
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この部屋でどれだけ髪を伸ばしてもあなたは登ってきてはくれない
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‪歳をとるごとにゆるやかになりゆく手書きの文字のとめはねはらい‬
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きみが折る紙飛行機になりたいな おるといのる同じで残酷
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その声が明るく響く中でのみ泣けるように作られたロボット
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前の世の前の用法用量をまもってください私は無視で
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「重い邪魔」喋る背中にもたれ読むノートの文字は作用反作用
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泣くことをひさしくわすれゐたりけり夏のあざみのあをく咲くあさ
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我慢してあんたのせいと思ってた分かったんだよあんたは無罪
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独り占め ロールケーキを 食べつつも 誰も怒らない 少し寂しい
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夏うらら 恋人の過去 夜の磯 腐る想いに 部屋に孤独す
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一人飲み ゴールデン街と 歌舞伎町 裏でひっそり もつ焼き頬張る
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それはジョークに聞こえるから 現実的に誓って「100年」
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「家のローンだってあるし」16才、目を閉じるだけの眠れぬ夜に
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ジグザグに優しい風を捕まえるカレーの鍋へとさしこむお玉
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蝶運ぶ偏西風が柔らかき毛布となりて渡る大陸
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僕にはね1+1の足し算のようにマックでさ解ると思ってた
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大江戸線 煩すぎるよ 走行音 お気に入りの曲 掻き消さないで
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