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理想郷
(
フィクション
)
はフィクサーの手のひらの内 裏切りを
以
(
もっ
)
て悪夢に変わる
5
円形の増えし髪の毛嘆いては癒しを求めウタカタに来る
22
本日はおうち(ミニ)アフタヌーンティーもどき ショートブレッドにチョコがけイチゴ>あったかミルクティーで
10
独りでに望まぬ道を行く思考 自分も自分の敵なのだと知る
13
紙をすくいたつきははや忘れられ連綿たるはただ文字のつら
6
成人式帰りの晴れ着姿の子もプリクラ機に集まる令和
14
遥けき野のぞむわが庵 雪の庭 音もなき夜の山裾の灯は
17
御
(
ぎょ
)
せぬ気の病暴れて疲れ果て 寝込むしかできぬ身体の無力さ
11
同業の後期高齢新年会乾杯前にまずは黙祷
15
知られたい
鬱屈
(
うっくつ
)
隠し普通のフリ
嫌忌
(
けんき
)
を恐れ周囲に線を引く
8
花も葉も毒で
朽
(
く
)
ちても根は良いと聞いて信じられるとでも思うの
9
地割れのように裂けた心に降る涙雨 傷の隙間浸され
疼
(
うず
)
く
9
触れたなら運命の糸は絡みつきあがくほどに深く縛られ
19
触れたならぬいぐるみと目が合うのあたしだけしかいない部屋で
8
もういっそぜんぶまるっと手放してわたしは貴方の犬になりたい
8
腹巻きとモコモコ靴下 手放せぬ 冷えに冷えたる週末となり
12
こばらすいた ねことの攻防 疲れ果て ねこ母お昼は コンポタおかゆ
12
真間川を遡ること一時間 手児奈を祀るやしろで厠
8
嘴を羽にくるんで丸くなり じゅんさい池の鴨は昼寝で
12
冬枯れのじゅんさい池に鴨浮いて なにやらついばむ弱い何かを
10
料理家は七十五歳でギター始める四十路での新世界にも勇気をくれる
11
壊れ散る感情の破片 元通り目指し何度でも繋いで生きて
9
食べぬのにバレンタインにチョコくれと。父にもっとあげればよかった
24
無情な世恨む執念手放せず笑顔も忘れ枯れきった心
8
鉛の夜煙草をふかし髪の毛ジリッと焼いてみた 生きていた
4
早朝から偉業成し得た優越感 シーツを洗ってただ干しただけ
26
寒雀北風吹けば電線に身を寄せ合い羽毛ふくらませ
14
寒に入り
凍
(
しみ
)
り餅作ると夕暮れに水に浸せし餅を軒先に吊す
11
この寒さ日本海側は大雪に三国
山脈
(
やま
)
越え関東は晴れ
12
この冬の
御神渡
(
おみわたり
)
いかにと諏訪湖では 神主気が揉め今朝も見に行く
11
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