腕枕せし子の寝汗をまとわせたTシャツの袖未だ乾かじ
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落馬あり 皐月賞馬は 差し切られ 心止まりし 今年のダービー
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来世ではあなたに溺れないように銀河を抱いて死のうと思う
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カフェインで脳を引き摺り坐すものの 文字は過ぎゆく時は流れる
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別れ話、コップの水を浴びせてもぼくはじっさいらんまではない
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枕元まぶたの落ちぬまろうどはまれびとたちの舞う夢を見ず
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ふわふわと 割れず漂う シャボン玉 雨の前だけ 起こった奇跡
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イーブイが待っているからいらっしゃい♪ 子供も誘う 指宿温泉
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パタパタと はためく蝶の羽ばたきは いつか竜巻 起こす初期値に。
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🌂あめ、あじさい、あるいて、アジサイ、いきっいき😍
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机から出られない教科書たちのホームルームは夜に始まる
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上見れば一桁違うスコアたち 下には下がいるブービー賞
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大事です 隙間時間の アンケート 得たポイントで 友とのランチ
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アプローチ グリーン手前で失速し「モーひと伸び」と言う牛蛙
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なんとなく「ナイスショット」と言っている ゴルフの用語よく分からない
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テスト前「勉強してない」言う輩 同じ景色だラウンドの前
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OBだ雑木林に打ち込んでキャディーとカッコウ同時に鳴いた
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十年間進歩見られぬ我がゴルフ「好きじゃないでしょ?」ズバリ言われる
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ケロケロと鳴く蛙には 罪はなく ノイズがノイズにみえる感性
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コロナよりヒトがこわくてマスクする日陰を探す大阪の道
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三時間要る分だけは寝れたのかこれで夜勤に耐ええられるろか
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軽トラで 中央道を 信濃路へ 老いた親父と ドライブ楽し
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年老いたシロを抱えて散歩する ときどき支えおしっこさせつつ
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瞬間を つかむ力を 我ら持つ 歌詠うといふ てだてを持ちて
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雨の音思いめぐらすメロディだ 短歌詠んだり彼想ったり
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雨音に気付けないまま外に出るかたい決意もふやけてしまった
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臆病で不安ばかりが先に立つ でもやってしまえばなんとかなるもの
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その花を手折ることなかれと記してあれど風はそれを知らない
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その恋がセピア色に変わっても 想いはいつも原色のまま
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夢で見る彼は今でもあの日のまま 私だけ時を刻み続ける
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