雨音あまおとはくがずれてく 裏打ちが 音頭にかわる うなだれる花
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名のみなほ昔長柄の橋柱朽ちや果つらむ五月雨のころ
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つながりは わずらわしけど たっとくて あいとそくばく 協同と独自
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この世にて 何を信じて 生きるかは 人の自由と 言えばそれまで
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ダーウィンの 空想科学 信じれば 人の尊厳 獣と同じ
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人間は 猿の子孫じゃ ありません 神の子孫と 言えば笑わる
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永遠の 幸せなんぞ あるもんか そんなあきらめ 聴こえてきそう
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人々は その日その日の 幸せを 追い求めてる スマホ片手に
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結婚を しない若者 増え続け 同棲しても 子供作らず
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妻にして 年取るごとに 小言増え 謝る方が 時の節約
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大雨が 降った翌朝 畑には 行きたいような 躊躇うような
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松本も さんまも同じ 関西の 面白い人 代表選手
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バンクシー 誰も見なけりゃ ただの壁 忘れられたら ただのカタカナ
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ふた月も未練がましく引き摺りてよみんの部屋の陽当たりの良さ
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苦瓜の 一番花よ 雨の中 駅まで歩く 我へエールか
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もういないなんて嘘でしょう 叢の猫じゃらし掴めなかった
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さあ雨よ 激しく降れと 叫ぶ夜 我が痛みあり 未だ拭えじ
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線状の 帯もたらす 水無月雨 激しく降りて 起こる憂鬱
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残念な生き物ってば俺のこと? 友だちいない 群れぬ野良犬
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みんなして死にたいなんて思わないって言うので わかんなくなる人間
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幾日も待ちわびし雨降るらしい窓辺のベッドに雨音を聞く
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ようやくに迷路の秘密を見つけ出し約束時間も過ぎしと気付く
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こんな時貴方あなたは何て言うのかな 声は聞こえず雨の音だけ
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あれれれれ はこぶねできず わたくしは つがうきみなく 増水みてる
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雨のせい息子かれの様子が気になって 離れているけど気持ち届いて
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ラジオからあなたの歌としのびあし 海のかおりの夏がまた来る
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ふがいない働きぶりを罰すべく柿ピとりんごだけ食って寝る 
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受かっても決まりにならない昇級に かける想いで土日をつぶす
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傷つけて それでもともにいた君に 傷つけられて きみを愛する
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唇にそっと佇む塩粒をつまんであげたいソルティ・ドック
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