「ねぇ母さん肩揉もうか」と触れる子の企み知りつつ 我は親ばか
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たかい場所選んで歩くマイルール ママの小言でゲームオーバー
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階段が群青色の宇宙ならじっとしている秋を仕留める
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月光に頰撫でられて眠る子よ叱りすぎたねごめん おやすみ
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今 僕は あなたのために何をするべきか悩んで、ただパンを焼く
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首もとを かっ切るだけの意志もなく ぷち、と裂かれる魚肉ぎょにソの金具
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笹舟も やがて海へと辿り着く 願って歌を歌い続ける
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“あるがままを受け入れてくれ” 彼は言い 僕も笑って 刀を抜いた
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籠の目を捉えてしばし考えるお前は何を見ているのかと
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少しずつ涼しくなってまたやがて氷期が来ることもあるのだろう
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最近まで涼しげで良いと思った水色に肌寒さを感ずる
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俗に言う若い世代にこの俺も含まれていること忘れてる
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雨にさわるために手を差しこんでみて循環という重みが怖い
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お綺麗な馬の代わりに思い出をメリィゴーランドは止まらないまま
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愛さえも 感じることが できぬまま 一生終わる 人が溢れる
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悲しみを 敬遠すれば 悲しみに 暮れる人にも 慰めとなる
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少しずつ 心伝わり 打ち解けて 何でも話す 友人となる
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親切は 人を助ける 魔法にて 愛が伝わる 希望の媚薬
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それでも可 生きてる限り チャンスあり その手を取りて 救う人あり
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悲しみを 解決できぬ そのうちに 歪みて腐る 心の内が
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精神を 病んでいるのに 違いない 同じ匂いが プンプンしてる
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私しか 彼女の秘密 知らぬよう 2時間かけて 歩いて通う
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慰めを 求めて止まぬ 精神は 腐りて匂う 汚物のようだ
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老人は 見境なくて 話しかけ 愛されること 我慢ができず
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マスクとる君を初めて見た時に鳴ったチャイムと雨の匂いと
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カニカマを割いてマヨネーズと和えて三筋みすじつまんでハイボールを飲む
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あの人のこと知りたくて借りてみたカフカの『審判』二行で返す
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戸を開けて最初の呼吸が肺に満ち心の上辺をすすいでいく秋
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剥き出しの言葉は無くて果たされた義務深き沈黙の凄みよ
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イエスタデイワンスモア この曲がトリガーと知りぬ 秋タイムマシン
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