冬枯れた野にも野歩きする人はいるなと思う 柿の実あかい
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聖歌隊 1年ほどの在籍で けれど想い出てんこ盛りかな
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クリスマス音楽礼拝 母校にて なかなか行けない 今年こそはと>今週
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妻とみる露のきらきらパンジーを 真珠の首飾りやくそくのまま
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戦物いくさもの災難復讐不倫物筋書き避けて深夜のラジオ
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身体にも嫌な季節はある物で心古傷こころふるきずしくしく痛む
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死にたいは助けてと言う隠語ですだからサインを受け止めてほしい
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死にたいと言う人見捨てる者あれば死ぬしかないと思うものです
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日曜の朝の静けさメモがみに この1週間の献立こんだて悩む
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大掃除、メラニンスポンジ大活躍♪鍋も流しも洗面台も
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朝が来て ねこたち「さうな」をはじめます あつくなったら ひやされにゆく
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ご飯だと呼べばおもむろ母と猫待ってましたとのそり現れ
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冬の色の日に日に増さる庭の面昨日の霜は今日の薄雪
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紅白の天使との別れ寂しいが黄門チェンジの如くすぐ慣れる(翔平)
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虹のかけら部屋いっぱいに散らばせてサンキャッチャーのプレゼント受く
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み冬なる 師赱しはすの空のゆふされば き交うこゑ辻卜つじうらでよむ
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那智大社本殿までの階段を老骨頼りの四六七
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ママどこと 呼ぶ声たどり 部屋のドア そっと開けると ねぼけまなこで
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小指から指折り始めて八のあとままにならざる薬指を見る
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我がこころ整理できない鬱の日は ただひたすらに部屋を掃除する
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目が覚めて おはよう 君がうだうだと 一緒にいる朝 尊い朝
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欲しいもの 何かと問われ お金です 二秒後気づく ほんとの答え 
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唐突な「仕事辞めるね」友達の それがいいけど それもいいけど
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天才に生まれてきたので君の言う罵倒が一つも理解できない
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空が好き その青が好き 雲も好き 無邪気な我の 安い幸せ
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車から 降りた自分は ちょっとだけ 油を差したい ロボットになる(悲しき高齢者)
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人は皆 言えない闇を持つものと あなたにだけは 言えないLINE
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「元気なの?」声をかけたい人のいて 言えずに黙る 後ろの正面
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見えなくて良いものばかりが目に入る水たまりも木もそこにはなくて
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度が強いメガネをかけて目が痛む人の気持ちがわからなくもない
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