失いて 気づくことあり 幸せは 謙虚になりて 溢れるように
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くたびれた 器官を騙し 叱咤して 生きてることを 確かめながら
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蝋燭の 炎の如く 消える前 ぱあっと光る 眩き命
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若き日に 全焼すれば 残りかす 燃え尽きもせず 残り火わずか
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老人を 追い出したれば 気持ちよく 知恵のないまま 滅びは来る
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善悪も 神の摂理に 逆らえず 時は流れて 滞り得ず
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君の目の青き光のその向こう 懐かしむことに慣れてしまった
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お金がないので500ml、100円コーラを買って半分残して放置
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ギャルソンのチェックコートに憧れて貯金すること早二年半
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顔を出しひとり感じる初夏の風海は遠くも汐の匂いが
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思うがまま青い光を浴び続けふと空を見る夏のあけぼの
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氷水耳に寄せれば澄んだ音命に換える最期の踊り
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路線図にぽっかり浮かぶ満月をせわしくなぞりゆく山手線やまてせん
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シナモンとバターのかおり閉じ込めて架空のカフェで飲む苦いお茶
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かなり稀 多数派に我含めたり 誰しも「今日」が最期の日
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USBのフタを閉めない僕ですが人に優しいと評判です
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 眠っている毬栗いがぐりたち、そのひたいにキスする風(時季の音信おんしん
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 緑青ろくしょうのガラス破片に身をさらし栗畑ゆく夜の風かも
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やわらかき風になりたし いが栗をふるい落として踏むことばかり
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人間と人間が争いあって蠅と薊と鼠が勝った
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ちんちんは毛を巻き込むな まんまんは小便くらい真っ直ぐ飛ばせ
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痛い!って思った時の3割はちんちんが毛を巻き込んだ時
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君も見ているだろうこの三日月と恋人想ふ歌にときめく
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花火の香全身に浴び帰路につく「来年も君と」「また行きたいね」
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月の下並んで歩く影二つもう少しだけこのままでいたい
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「硬いもも、美味しいですよ」「そうなんだ」バキバキ齧る。惹かれゆく音。
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あの鳥居並んで潜った夕暮れをひとりで想うくらいには自由
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いちはやく秋を宣伝して香る金木犀をはしごする帰路
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やわらかな頬の冒険無限大パパの香りのパジャマを抱いて
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どこにでも転がっている感性で繰り返される情景を詠む
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