言の葉が変わりゆくのを忌む人も 拙者やござると言わぬだろうに
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会議中 息を潜める 隣部屋 空気感じる 見えない勇姿
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寝るときも目覚めた時も隣にはカミさんいない何時いつ寝て起きる
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保育園君は今何してるかな我が子の時は考えもせず
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抱っこひも初めて着ける感覚を九年待ってパパは味わう
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インクのシミ もうちょっとで落ちそうで  今朝のお仕事 みんな棚上げ
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ルーティンで意味を流して聞く曲の歌詞を再び聴き直す夜
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日が延びて「捜しています」自治メール「見つかりました」小さく安堵
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通院の車窓に現る大仏殿の屋根がどーんと励ましくれる
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ちま猫ちゃん どあをあけるの とくいだよ ぼーるあそびも じょうずなんだよ
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ハッピーに過ごしましょうねと言い合うが 今日は朝からりんご落とした
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完璧を 求められると バグりだす 果てなく続く 「もう少しです。」
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散り時を謀りているやチューリップを揺らしつつ「水無月ですね」
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ゲジゲジに水をかけたら丸まって花に水やる如雨露はゾウさん
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ダンゴムシこんちゅうじゃないってしってた?すぐに言いたい兄の受け売り
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なんやなぁ東京砂漠や同期吠え首都高はしりとほくの寮へ
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あなた一瞬で華やいだの 儚いサクラ色の生き様をみる
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一聴に愛があふれるこの気持ち盛りこぼしたる升のよい酒
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語る口語られる声雰囲気にひゃっくりさえも吾の心刺す
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蕎麦を持つ気持ちの端にいなり寿司レトロ出で立つ吾を誘う色
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情けない顔して眺めるモニターを背景にして揺れう葉の音
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水滴を紙に落としてふやけおるようによじれてたわむ天井
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出来事は一つ 僕らはネガティブに受け取り彼は素晴らしいと言った
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君はただ この続く酸素の かたまりの 同じ真下で 笑ってる
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昨日会議でドタバタ熟議あったのかカメラ屋の明日厳しいからか
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免罪符与えるような妻に女子していいよとはビールが好きで
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改革ヘ熱意のなさを露呈しているように今いい友達に
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トリムしたさつきのうえの姫沙羅は清けき風に舞い降りて笑む
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老夫婦 手を取り合って 歩を進め うらやましくて 涙こぼれる
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うた読んてほっこりとするひとときの珈琲の香のしあわせの湯気
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