夢のなか 会心の短歌うたできたけど ひとつも覚えていないの残念
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小掃除と呼べる程度のものだってやるだけやったと気が済んだから
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憐憫を 覚える心 持ちてなお 人は人なり 物ではあらず
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死をもって 証固める 聖人に 近づきてなお 千里も先に
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恐怖より 夢想するべし 人間は そんな強くは なれぬが承知
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時という 現実世界 怖ろしく 死は近づきて いかんともせず
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太古より 憂さを忘れて 飛び回り 明日を思わず 呑気に歌う
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現実を 逃げる手立ては 数ありて 最良なるは 芸術なりや
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心理学 学んでみれば ストレスを 逃避する癖 我が身に見たり
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現実の 世界は遠く 心から 離れていても 敢然と立つ
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人生が いまだわからず 年取りて これでいいのか いまだわからず
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二男キミ毎年いつも2時間かけて風呂掃除 ご褒美もちろん二男キミ一番風呂
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たつとし可愛いがらの年賀状 必ず手書きの挨拶添えて
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春風を 待って桜が 満開に なる頃君に 別れ告げよう
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いつの頃食わなくなったウエハースキットカットを食みつつ思う
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朝まだきあかりの家のあちこちに 通院の闇ほのかに照らす
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ほっとけば 不幸に流る 一族に 手を延べるほど 器量もなくて/ 歳末
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正月に希望の休み取れないと愚痴るパートの声だけ響く
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底冷えの工場の中歩く度ずり落ちてくる厚い靴下
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撮り貯めて結局観ない番組を大掃除する年の瀬の暮れ
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わくらばに訪ふ人もがな庭の面踏ままく惜しき今朝の初雪
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左右の手 合わせて祈る それだけで 叶う平和があればいいのに
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見つめてる 血と涙滲む子供の眼 無力な私に訴えかけてる
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紛争を テロを対立を虐殺を そこで見てるなら 止めてよ神様
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小野の山跡も絶えたる雪のうちに誰炭窯の煙一筋
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枕元娘にそっとクリスマス薄紅の頬静かに撫でる
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孤独感越えると見える孤独とは誰かといたって埋まらないもの
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友達が 一人もいない と思ったら そうでもないよ 密かな期待
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あたしたちそろそろ終わりにしませんか まだちょっと好きのままでいたいから
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妹へ最近会っていないけど 遠くで幸せ祈っているよ
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