voyage
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猿もすなる短歌というものを詠みたいとて詠むとす。

サウナにて整う恋を許すまじ浴場出でて君と待ち合う
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病床の魚の眼から潮流れ「我を食え、焼け、骨までしゃぶれ」
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ポーリッシュポタリー求めGoogle(Inc.)各地の食器よ我に集まれ
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あいどるの靴のなかを調べたら五寸釘のひとつやふたつ
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カンダタの夢の中だけ観覧車振り落とされてなお夢の中
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しょっぱいのーその目玉焼き、君のさが。いっぺんここらで心にあまみを。
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朝起きて弁当作ってまた眠る。夢のつづき、黄身を頬張り
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「あたらしい宴のお告げ」夏だから昼の陽射しに琥珀ビール輝き
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夏の宵 酩酊すれば 惑いにて 樹々に微風 吹くは恐ろし
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しづかな眼ひかりを宿すみこころの孤独の影を初心で満たして
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抜け殻の蝉の意識を取り戻す 「センセイ、ありがと」 夏の陽炎
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炎天下 今日とてヤヴァい夏の日に 豆腐を売り切る荷車ありけり
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パリの夜 歯車合わず無念でも 静かな焔 泪で揺らし
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洗濯機ゴドゴド震え朝起きる白服濡れて今日は晴れなりあっぱれ
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「胃の中に、緋色の蛙飼ってます」「俺の哀しみ、呑み込んでくれ」
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行き違う 二人の心 重なりて 闇夜を包む 夏の星雲
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苛立ちを隠しもせずにふて寝する。朝陽が射して消えますように。
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汚れます 私の命 削り落ち それでも遺る 熱情の薔薇
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うたびこの重なる波に山を見る鳥が飛び立ち群青笑う
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目覚めより鼓動音は高らかに出掛ける海の波は静かに
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西陽ゆえエモーショナルは加速して。車窓に映る君の微睡み。
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無気力が病みの中より出づる時夏の思い出火花と散りゆく。
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冬の日に買った二眼のトイカメラ。夏のdata.を上書き保存。
6
素麺を茹でる君のおでこには一日分の愛がありけり。
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土見れば蝉の亡骸砕かれて子供はずっと夏を見ている
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陽が射すと、疲れた心も溶けだして。ふと見上げたら瑠璃色の蝶。
9
「かきつばた」。語感の良さにお腹すく。梅雨も過ぎゆき、向日葵愛し。
10
双子の君。一人は絢爛、意地悪で。いもは強く儚き者よ。
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悪夢より目覚めてなおも地獄篇グギギと嗤う餓鬼も可愛げ
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間違いを認めもせずに往く人の愚かさゆえか、夏がこわれる。
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