voyage
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猿もすなる短歌というものを詠みたいとて詠むとす。

双子の君。一人は絢爛、意地悪で。いもは強く儚き者よ。
4
悪夢より目覚めてなおも地獄篇グギギと嗤う餓鬼も可愛げ
5
間違いを認めもせずに往く人の愚かさゆえか、夏がこわれる。
7
季節よりラヴレターが贈られる。「影っちゃるけん、代わりに愛を」。
7
生活の並々ならぬ退屈さ。それを言祝ぐ君がいとしい。
5
現世から月へと旅立つ音楽家。ゴリラがバナナをくれたあの日に。
4
積乱雲ぐんぐん伸びて豪雨前。 浴衣の君よ、果報を寝て待て。
14
改札前ごった返す群衆に自我も紛れて夜よ、さよなら。
5
推しの子の劇情劇に我忘れ。届かぬ愛の碧さ、きらめき。
5
向日葵の細くたなびく無邪気さに己の弱音も風に流して
15
エミネムはあまり似合わぬ夏空だ。韻をかぶせる芯もあるまじ。
6
暑さゆえ、雫が空に放たれる。熱気求めてウナギは登る。
4
氾濫す。君患いは河のよう。濁った頭で「明日を祈る」、と。
3
クーラーを四六時中効かせては真っ紅な麻婆豆腐をぺろり
7
夏空の遠き彼方に月は在り。兎も涼み、今宵は冷たし。
8
灼熱をものともせずに歩く人。窓の内では蒲団がひんやり。
4
チルアウト。片耳流れるMidnigh(t).心静かに音と消えゆく。
3
喉乾き、自販機探せば炎天下。君に手渡すソオダのかがやき。
8
アスファルト陽に焼けてなお黒光り三号線の朝を駆けゆく
11
朝ぼらけ読書灯の紐を引く開いたままの夏、回想記。
6
夏の朝。蝉時雨に舞うヘーゲルの、精神の眼に我、時めかん。
9
真っ黒なヒューマノイドは私です。ネガキャンかまして、今日もふて寝。
2
吹きすさぶ、我が心に鬼現れ。河豚のごとく、SNSネットを流るる。
4
怠惰なるベンチプレスは確かな根、絡まる先は「不確かな壁」。
3
夜風吹く君への気持ち夜露なく。僕は独りでベンチプレスさ。
2
とりたてて目立つことなし我が家の根。四人のドラマも、いつかは消えゆく。
5
いい子をね、演じられたらよかったな。傾いた屋根、寂寞の月。
7
久方に、家族を想う、どら息子。いもの痛みは想像すら超え。
4
妹の結婚式を想い出す晴れた四月嘘ひとつない空
9
サブスクで中森明菜聴きながら知らぬ80's想う。
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