Utakata
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猿もすなる短歌というものを詠みたいとて詠むとす。
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マルクスはお腹を空かせ亡命す。かのヘーゲルを逆立ちさせて。
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革命は前夜に消され意気消沈。僕は怠惰にマルクス齧る。
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革命や木枯らし弾くよピアニスト。ピアノの詩人、月夜に詠う。
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街ははやクリスマスの歌かき鳴らす。僕の心は木枯らしのまま。
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雲かかる月の幻影光ゆく。空から一粒涙流れる。
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月の歌。僕は月に恋してる。君の面影、月に重ねて。
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公園で蹴鞠をするよ子供たち。イチョウの香り身に纏いつつ
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吹き荒ぶ十一月の風の日にパフパフ鳴らす豆腐屋の音
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公園の秋の香りを吹き抜ける。風のように元気な子たち
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バス停で待ち人並ぶ一本樹。夕焼け色に染まる寒空。
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ノベンヴァー! 尺八似合うその季節。静寂に響く、武満徹。
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東洋の心を問うよ宝島。サカナクションを聴くは秋夜。
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美しい君の心は蜜柑色。紅い夕焼け、水色コート。
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寒暖差、君との距離はアンダンテ。落ち葉を踏みしめ柔らかく舞う。
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在りし日の君との想い出、公園前。イチョウのように優しく清く。
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秋だ!子らが叫んで落ち葉燃ゆ。焦げ茶のジャケット、どこ仕舞ったかなあ。
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道の上ツクツクボウシ転がって、嵐のような八月終わる
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在りし日の祖父母の家は和風です。夜の縁側、晩夏を過ごした。
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風呂桶の真ん中空いて吹きすさぶ秋の夜風を涼しく思う
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二十六話の秋の日の文化祭涙が出たよGod knows...
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栗ぼっちどんぐり集め秋香るクリスマスには貴女と一緒
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読書だねそう言う君は綺麗だね紅いリップで秋だと気付いた
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待ち時間苦痛はあれど胃薬を飲めば秋風そよぐ夜かな
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松茸
(
ま
)
や
蜜柑
(
み
)
の味を
夢想
(
む
)
する
メール
(
め
)
の中で
もぐもぐ
(
も
)
絵文字
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カンニング仮眠をとったら即終了松茸の字に腹すかしつつ
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牡蠣醤油天ぷらの上ふりそそぐ白い食卓ハレ晴レユカイ
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紅葉落つゴリラのバナナ横取るよ動物園で戦争戦争
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サリンジャー長ったらしい会話劇秋晴れの日の読書中毒
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あぢけなし秋刀魚の匂い僕は無理食卓飾る栗の花かな
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日本史は苦手だったよ松尾芭蕉蜻蛉連れ出し集団授業
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