「ウインクの日」はなんとなくわかるけど 「リンゴの唄の日」が存在するのか>へぇ〜
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4日間 紅茶ケーキを食べ続け 美味いが飽きてアイスを添える
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「いい人」で居たいだけなの 腹の底真っ黒けだから見せられないわ
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待ち侘びた花の香ふいに吸い込んで私の代わりにバッタが跳ねる
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オレンジの 光る水面を反射して 眩く笑う君は偶像アイドル
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こんなはずではなかったと溢しても 「こんなはず」さえ思い出せない
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片割れと 想いし者はいつの間に 刹那の炎二度交わらず
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柿の実はまだ小ぶりだと十月は干せるのだろか眺める黄色
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今まさにカラータイマー点滅しいいかあさんが帰るみたいだ
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あれこれが病院行けと促すが億劫なのだもやもやしてる
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秋の花まがおうどきに咲き誇るパークサイドの街灯のもと
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匂いどこ?園児の鼻をあちこちに金木犀が誘う南瓜ハロウィン
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稲刈りを 終えた田んぼに 秋の陽が 夏を忘れて 優しく照らす
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母逝きて未だふた月かと思うほど 遅々と流れる今秋の時
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好きだった葡萄供える誕生日 米寿祝えぬ寂しさ添えて
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静かなのは魚のおうち呼吸なんかできなくたって安心できる
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トイレのとは違うでしょう?と言いたげに金木犀が誇らしく香る
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住む土地で子育て苦楽の差が有ると再認識の条例が消え
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こんなにも 遠くになるなら あなたには あげなきゃよかった 時を刻むものなんて
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何度でも ひっくり返す 砂時計 君との時は 永遠に続く
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燕子花ふるえるような輪郭を見せているわれにずっと
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五色沼 なんて綺麗カラフルな紅葉だろ 写真だけでも心奪われ
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ねこを包み さみしくなったらおいで、と言ふ 3秒もたずにあとをついてくる
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曾孫ひこ抱けばいやだいやだと突っ撥ねる初めて目にするバァバの顔に
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大寒に寒さを凌ぐ老ひの身に寝しなに頂く一杯の梅酒
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故郷ふるさとに 一所に一生 父はあり さきの渡らぬ 燕ごとくあり
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能登の地のなだりに並ぶ千枚田 千の手を借り黄金に稔る
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草千里見渡す限り草もみじ 千頭の牛トボトボ下山
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海よりの寒風すさぶ中華街 湯気の奥より饅頭まんとう匂う
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秋空に スカイツリーが 突き刺さり 飛行機横切る 東京の朝
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