火にくべて煙撒かれるあの船に あなたの影は見当たらなくて
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前を向き土を払って覚悟決め 歩みとともに君が薄れて
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「サザン神!」桑田語りは任せたよ 僕は歌い継ぐ 忘れかけの歌
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ゼリーにも菊花の如く細工する手作り供物リベンジで勝つ  
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怒りたい気持ちと炭酸を飲み干した鼻を抜けていくシトラス
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歓声とステージの爆音たちがぶつかる摩擦で起こる熱気
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ランタンに祈りを込めて手を離す ゆっくりでいい空まで届け
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夕方に家族でスーパー行っただけそれも楽しや夏の日曜
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満面の笑みと涙で鐘ならしやり投げクィーン本日誕生
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矜持あれば優越劣等の区別あり 喪えばただ静かなる砂漠の地平
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若い頃 心が痛み 老いらくは 身体が痛む 誰もみんなだ
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熱されたアスファルト雨に包まれて癒えぬ痛みは愛に変われと
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朝焼けに伸びてく影があなたへの帰り道指すコンパスの針
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図書館に行こうとするとジーンズがグズって行けぬPМ一時
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ゼリーにも花を咲かせる動画にはなんて器用な人も居たもの
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湧き上がる寂しさあるがさらさらのタオルケットに夜はくるまる
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朝顔の花も葉もなお揺れており風のかたちを触れず見ている
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昨日今日、バナナとプラム茹でた芋ゴリラと同じ朝食を摂る
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あんなに喧しかった劣等感の消える時はなんと静かな
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濃厚なる とんこつラーメン 完食後「ガツンとみかん」でガツンと清涼
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茜空 夏の夕暮れ帰り道 誰かの練習ピアノ ショパンの調べ
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夏生まれのくせに夏が苦手だった彼の代わりに夏を見送る
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月遅れ 七夕祝う 我が田舎 彦・姫星が 結ぶ約束
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三日月が 南のそらに 美しく 今宵のそらは 清き星園ほしぞの
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川底にキラリと光った小魚は流れに逆らい上へ上へと
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こんな時近くに居たと思ってた繋いだ心溶けた愛情
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君くれし多々の思い出秘めている 恋に悩まぬ年となれども
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店のカゴ「明日のおやつ」とグミ入れて夫は今日も小学男児
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油絵のような大雲黄金色 夏の夕暮れただ息を呑む
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詩集の背眺めてキミは今も尚…問いかけつぐむ旧い友への
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