「ほころぶ」は おんなのための 動詞語で 「ほろころび」は おとこの名詞語。
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「ムーチョ」の「厶」 そんなかたちの ゆりつぼみ 半日たっても 言いそうでいわず
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しんと澄む夜ハイボールの氷ひとつゆっくりゆっくりからん、と滑る
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チャンネルはそのままでまた人生も 愛も恋もわからないままで
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来世では赤ちゃんのほっぺになって すこしだけなら触らせたげる
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雷鳴に ねこのおめめが真ん丸に お外だからね 大丈夫だよ
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次はいつ還ってくるの宇宙塵にまみれた汚い雪だるまくん
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悩みなくただ毎日が楽しくて スキップしてた輝いていた
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柿吊れば渋の香清し風絶えて鳥鳴き空にヒコーキの雲
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夢見ればどこかの街にとばされて知らない人とアイスティー飲む
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愛も死も厭いてオーデン詩集閉づまたも失う人間の道
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水振って ベーグルすこしあたためて モチモチにする ふかふかにする
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ビュブブンとドップラー効果示しつつ眼の前過ぎてカメムシが行く
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霜置けば幾日いくかもあらじ菊の花折らば折りてむよし惑ふとも
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こちらから あ〜いう人っているよねと 向こうもきっと そう思ってるね
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卒業の頃にはきっと この場所も 居心地いいと 思えるように
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ゆっくりと終わっていけよ雪虫があしたの夜と告げているので
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発色の度合いを競う紅葉狩りSNSはアプリの見頃
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わたはら 血汐紅葉や 波の綾 うわつ風だに 吹くよしもがな
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海の中 手を離したら消えるのに SNSエスエヌエスの胸先三寸
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渡り鳥群青色の海越えるたとえ故郷が焼けただれても
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きっと嘘ホストクラブの看板と二世議員の選挙公約
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女子はほぼ紫色のランドセル列を見送り信号を待つ
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駐車場四日も前の新聞をリクライニングチェアにして読む
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簡単にこの棒取れること気付き座席を倒す愛車二年目
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この冬の暖冬予報を喜べず 四季が次第に薄れるようで
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ブカブカの長T 息子のお下がりを 何年着るねん 自分にツッコミ
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チラシチェック カレーのルーが使いかけ にんじん高いな!目が飛び出るわ>猛暑の影響?
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彩りのいろは坂ゆくバス旅は曲がってくねってるんるんらんらん
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乾電池チェッカー灯る赤ランプそうだね私電池切れだね
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