TOUKO
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木漏れ日を知らずに生きた老いもぐら木の根にもたれ玉露をすする
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真夜中にクロワッサンの生地捏ねる朝の光で焼き上げたくて
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十六歳洞窟ガマの臭いに囚われて帰路のスープの味は薄れた
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彼の姫に月の天気を尋ねたい老いた兎は湯たんぽを抱く
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静電気で君に懐いた髪が白くなっても雪見を一緒に
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晴れた夜シャワーヘッドを握りしめ雨乞いをした哀しみ温し
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