眠れない夜に耳から流し込む忘れかけてたあのころの歌
3
聲をもつポリゴンメッシュの影たちは海賊盤のペルソナを着る
1
底冷えを照らす夜雨のSAを缶コーヒーで曇らせている
1
絶望を砕いてスープに混ぜて飲む 泣いていい場所 明るい地獄
3
戦争で 金を儲ける 者たちが いるからずっと 戦争続く
0
ウクライナ 国家存亡の この春 堪えて忍べよ 世界の願い
1
醜きは 人の野心と 貪欲と 邪悪に満ちた 人の行い
0
権力を 持ちて真面な 人はなく 力を振るい 不正を誇る
0
来年度使う重たい教科書の知識こぼさぬよう持ち帰る
18
ザギトワに うつつを抜かす 方がまし 悪い王なら 五万とおわす
0
盗人も 殺人者でも 警察が 捕まるもの プーチン止めて
0
現実は あり得ないこと 起こるもの 隣の国に 奪おうなんて
0
一国の 長たるものが 話す時 あたりはしーんと 静まり返る
0
戦いを 好む輩が いる限り 地上に平和 夢のまた夢
0
春でさえ 戦車の音に かき消され 爆音の後 瓦礫となりぬ
0
この色が鎮痛剤となるように願って頬へ叩く藤色
1
病月へいげつの書類仕事に喘ぐ夜 服は未だに師走のままで
1
歳時記を開いて季語を探すのがすごくめんどい、短歌に限る
2
「りょーかい」と一言打てば終わるよな会話を3日放置したまま
2
抱き合えば何かわかるというような信仰(早く滅びねえかな)
1
君の目が読めない何度QRコード読み取りできないように
10
あの日見た花の名前を僕はまた調べて忘れる白木蓮
1
銀色のバターナイフで手首裂きやけどした午後冷まさなければ
10
君だけがぼくのすみっこ栞入る ここまで読んだ証残して
15
その笑顔きおくを 凍結させた 少しづつ 溶かしていった 春が終わる
0
高速道路の下の信号機を待つ 今日も細胞が呼吸を
0
記念日に限って雨が降るような気がしてるから 花だけは咲いてよ
2
もう嫌だ滅べ社会よ文明よ 眉間の皺に猫がひと舐め
6
夢の中の私は朝毎死んでいてどの約束も果たせずにいる
5
帰り道こいぬみたいなあったかさ午後ティー連れてお家へ向かう
4