人生に 不平不満が 蔓延りて 雑草の如 作物枯らす
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よりどころ なんてないのよ太陽は薄い身体をただ照らすだけ
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いつの間に日と蛍光灯が混ざり 僕らは蛹のままで暮らす
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あの夜の 懺悔室には 君と僕 さよなら述べた 不可をください
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なにもかも目が痒いせい宿題が進まないのも眠れないのも
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蛙手の青葉かすかに震へつつ草木は自殺を知らざらむ
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生と死と性と資金の午後十時 チーズの冷めたミラノ風ドリア
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君だけと逸る言葉を満ち落とし ふたり駆けゆく十八の奈落
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じいちゃんが「好きだったべ」としわしわの笑顔でくれるトマトが好きだ
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殴るのも「アンパンチ」って言っちゃえばお前菌だし俺あんぱんだし
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鳩よけの棘巡らされ君たちの街頭で叫ぶ「No War!No War!」
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桜散る一ひら二ひら舞い上がり枝、木、道、風、僕をピンクに
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目の前の君が見えないほどに散る桜並木を並んで歩く
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休日の午後にのんびりもくりして 静かなお喋り、ゆったり空間
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きみの青はわたしの緑 でもいいの 横断歩道は一緒に渡ろ
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銀杏の木取り払われたその跡に墓標のような丸い止め石
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Don't heavy adapting star light except you, sky is blue.(文法苦手)
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チョコレート色したニットの靴下をたくし上げては幹となる脚
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紐付けをされたくなくて現金で支払いをする3時のおやつ
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すり減ってダイヤになれることもある もうためらわず目薬をさす
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風もないにのに舞い散る花びらは話しかけてくるこのまま寝ようと
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あの映画の情景が美しいんだと歩みを止めて伝える窓際
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仕事での適度なガス抜き難しい 真面目がゆえの辛さ痛くて
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吹きかけた息がマイクに拾われて君の部屋にも流れたらしい
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廃屋に若草色は はびこりて 来たる爆破の号令を待つ
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振動を伝えるだけの唇で 死ぬほど愛した君が見たい
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幾たびも触れこそすれど掴みえず剥けた手先の朱だけ残る
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「躓きの石」なる譬喩ぞよき せめて石ならばさういふ石たらむ
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お前のためだと 叱るお前の顔は エゴの見え透いた 粘土の塊
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不幸ほど 死んだときに 綺麗に輝く星になる  そんな嘘を 誰かが吐いた 
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