「今度また電話しよう」のメッセージ その九文字で寿命が延びる
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足元にもたれる ねこのぬくもりよ 4日間ほどは堪能できぬ
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この星にいなくなる日の来るまでに 私は生きる悔なき道を
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腰殺す高速バスに揺れながら 1秒1秒君に近づく
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くちびるを突き出したりと悪びれず眠りに落ちる蝶になりたい
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桃熟れて今年の義務を果たすよに届ける先を指折り確かむ
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ひらひらと錦の御旗先立てて行く宮さんは有栖川さん
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夢なのか聖母の白さ忘れずに貫き通す心の闇を
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秀秋めこの期に及んで躊躇うか焦れた家康鉄炮撃ち込む
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旅友と 北の大地に 降り立ちて 共に語らふ 時間尊し
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冷凍のミートソースはあったけどパスタがないからうどんで食べたよ
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りんご飴 甘いと笑う その口は 自然と描いた 紅色くれないいろ
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一千年の 間も息を 忘れずに 貴方のことを 想い続ける
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額縁に無言でおさまるあのひとは僕の知らない顔をしている
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寝巻かも部屋着もわからぬ服だから昨日の夜からずっと着ていた
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うちのインコが好きな言葉はチョコレート うまく言えたら自慢げだった
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キャベツ・卵 使い切ったよ 明後日には 留守にするのだ あとは野となれ(明日はほっともっと!)
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洗ってもかなしいひびにうれしさをかざる皿にはなれない私
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青虫がひょっこり現わるレタスから キミは野菜の安心マーク
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舐められる物悲しさを知っている俺はアイスを噛んで食べてる
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変わらぬと言えば変わらぬさすれども扉を開くこのひと筆で
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(4/4)其の日々を何かを残す為だったわたしの意味がようやく終わる
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(3/4)死ぬことも出来ずにどっか転がって隙間に落ちて忘れられたら
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(2/4)もういっそ捨ててほしいと叫ぶことそれすらできず短いままで
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(1/4)鉛筆の削られきって見えなくてなにも言えない書けないことは
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どう見てもメール返信秘書とかに打たせているな丁寧過ぎる
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子育ての夕焼け空の思い出はサッカーグランド駆け回る子ら
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触れないで 優しくしないで ほっといて 今のわたしを救えないなら
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足跡を残すつもりで五・七・五・七・七の落書きを綴ろう
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どうしても許せないことあるならば私の心迷い子になる
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