さよならが憧れている言葉です だって黙ってみんな去るから
4
「子供とか 考えてみる?」と君が言う 急に居座って 二十二日目
1
「オニヤンマ 早く取ってよ 気持ち悪い!」 可憐な君よ よく似合ってる  
2
やろうやろうと思ってはせず幾年月いくとしつき ふとしたはずみでまた始まり
2
ぼくたちは涙流さず泣いていい 慰めあって励ましあって
3
あんなやつこんなやつらがのさばって我くたばってたまるものかよ
11
よく分からん肉を温めてるときが食を1番楽しんでいる
0
暮れなずむ空の匂いを嗅ぎ分けた夜が後ろ手に隠した甘さを
0
マネキンが見ていた街の往来や潰れた店の前に腰掛け
4
冷めた赤そっとすすりて値引き札貼られた西瓜は十月の味
7
意味ばかり求めてしまう生き物に九月は逃げる罅を残して
0
そこここに曼殊沙華の花咲くように京都の街に思い出がある
1
高気温 十月初めに未だなり 出雲の神も さぞ憂いるか
0
簡単に手には入るが捨てるには命がけだよ 物も恋人も
0
ナンセンスの嵐の海に投げ出され それでも何かを探して生きる
1
冷やしてた三ツ矢サイダー開けた時みたいに爆発してる愛情
1
テスト前レッドブル飲み一夜漬け昂る精神われはイカロス
1
ラジカセですら捨てるのに金が要る ならば僕は と宙を舞う脚
2
損しても 自分にウソを つけぬもの そうしていれば 道は定まる
0
魂に 真実教え 従えば 荒野の旅に 行くことになり
0
逃げるのか 見ないふりして 通し過ぎ 心を殺し 嘘をつくのか
0
考えず 改めもせず 漫然と 暮らしていれば いいはずもなし
0
忍耐を しなくてならぬ 時があり 褒美はいずれ 将来にあり
0
強制は しないけれども 真理とは ただそれだけで 巌とそびえる
0
聞き分けの いい子は大人 独り立ち いつまで堪える 親の忍耐
0
年を取り 赤子のように 駄々を捏ね 地団駄踏んで 悔しがるだけ
0
その道を 行くか行かぬか 決めるのは 全て己の 得となるため
0
本当に 好きなことさえ 禁じられ 自分を騙し 生きてゆくだけ
0
いくつかの記憶と金木犀の香りだけ閉じ込めてサヨナラしたい
0
納品は新しいのを下にして このひと手間がプロと鼓舞して
1