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線香を たてる習いは なけれども 毎日
灯
(
とも
)
す 我が
犬
(
こ
)
の前に
19
銀世界もっと眺めていたいから 春よ来ないであと少しだけ
17
どうしても眠りたくないひたすらに集めた髪を測り束ねる
25
冴えかえる桃の節句に雪舞えば言の葉凍え
床
(
とこ
)
に潜りぬ
28
先輩の 愛妻家話 聞いている 穴の空いてる 靴下見ながら
14
幼少に祖母と過ごした春の日がふと蘇るセビアの色にて
44
みぞれ雪 寒の戻りに凍へをり 弥生来たりて春遠からじ
22
正面に浴びた悪意にひっぱられ眠れぬ夜に奪われる熱
8
下駄箱に またローヒール 増えている 俺の靴ひとつ 下駄箱の外
10
世界から消えてなくなる夢を見た 朝の光に血脈を透く
15
二人だと優しいけれど三人を超えるとノリがきつくなるやつ
11
いつの日も恋をしていたそうすればこの世にいてもいいと思えた
9
祭にも行かずにひとり本を読む青春もまあ悪くなかった
12
徒然と天井の模様見つめては そこに明日を探しているのだ
11
勘違い てっきり春も すぐそこに あれよあれよと 冬逆戻り
8
「娘はね自閉症です」父の目は過去から先まで見通している
23
上着脱ぎ春を求めて偕楽園 小梅の香りに頬も綻ぶ
12
「同じです!娘もそれを下げてます」ヘルプマークに出逢う父親
15
通院の ついでに見える梅の花 近づくことも出来ぬ川向う
14
片親で 娘三人育てたが 後悔すること口に出すまじ
12
悲しみは暗くて深い場所にあり ゆっくり背中から落ちていく
8
気に入りのボールペンは型落ちで ネットで検索 早1時間
8
夕方のニュース見ており 東京の降雪嫌と子どもの意見
5
もう二度と来なかった「また今度」ごと掬い上げられたらよかったね
10
そうだった 別れはいつも突然で あなたの笑顔ばかり浮かんで
6
練習で 血走り覇気が漏れてくる これこれ、アガる 無双の
ゾーン
(
世界
)
9
脚が捥げ 這いずる、前へ手を伸ばし 蟲のようでも 我は止まらぬ
10
早まった!あなたなしではいられない! 一緒にいてよ カムバック
ダウンコート
(
ダウン
)
!
14
息切らし仕事部屋の戸を開けて 「雪が降ってる」君がお知らせ
8
「お父さんスケート靴を買ってきて」天気予報を見て君が言う
7
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