勤労感謝の日は過ぎキッチンガーデンは更地となり春まで休園ならむ
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かたい蓋おひとりさまの馬鹿力 この世の悪を倒した感じ
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歩めども 重なり合えぬ影と影 やがて日暮れの闇に抱かれ   
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君の赤私の青がまじりあい紫色の夕陽眺める
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見て見ぬと言うのではなく最初から見てはいないと自己暗示する
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にいちがにににんがしにさんがぱちん サイダーの音はじけて消える
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戦争にだってルールが必要だ拾う破片に反射する赤
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悲しみは 時の流れに 癒されず 質変えながら 心にとどまり
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散り果てし柾木まさきかづらくる人もなき山里に月とのみすむ
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水筒から立ち上る湯気=イコール外で感じる家の気配
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「ホッカイロ買い足したよ」と母からのメールには誤字「春を多めに」
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雨上がりきれいな虹を見上げれば明日はきっと素直になれる
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「もう負けねーし」という君の雪を踏む爪先から星くず
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偶然を装いあなたに会いに行くもらいタバコのパーラメント
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保安所の不在は窓にあらわれてやすらぐだろう警報ランプ
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恐るべき君の引力振り切れず君が太陽 僕は惑星
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アドバイスしただけなのにパワハラと煙たがられた 何も言うまい
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「物理では破壊不能な存在に進化してないのが悪いんだ」
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死を生で、生存ではなく出生で、挽回せよと言う神だった
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こいつらも戦っている 食パンの平野で黴の三勢力が
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来年の自分に期待しすぎじゃない?日記売り場で独り言
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お化粧で 隠せるのなら 隠したい すぐ顔に出る 君への想い
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山吹色のバンダナ巻いて北風に耐える山々があって
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お気に入りのブラウスの下 悲しんでいるリボンみたいな掻き傷
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包みこむ陽だまりの様な温もりが愛だか春だかわからずに泣く
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もうじきに 日が落ちるなと横目にて 夕餉の甘めのカレーを仕込む
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続々と届く友らの喪中はがきに親を送りし想い重ねる
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出来るようになったことが社会では、当たり前の事だと言われ
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社会人になって今日で七ヶ月 褒めてもらった記憶が無い
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再放送みてると録画分 進まない 「相棒デー」を作らないとな
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