ながむれば 跳ね返りそうな色をして 塀に並ぶる曼殊沙華咲く
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男ども 肉に塗れた 獣よ 彼女の前に 平伏すがよい
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十九の あの子が語る 貞操と 女性の心 気高い教え
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彼岸花古刹の門も朱く染め 手を合わせるや祖父母犬猫
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今日は朝起きると窓が開いていて 体がすっかり凍えていました
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しってるかい この駐車場は昔海だったんだ くじらや亀もいたかもしれない
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ひと缶で赤く染まった君の頬に 触れずに飲む日のアサヒビール
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タイムスの黄色いライトが眩しいこの道は 初めて通る僕の帰り道
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菱形の白線を少しまたいで くるりと回ってよろけ また歩き出す
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まんなかの横断歩道を横切る夜に 知らず知らずの夜の王様
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深夜2時 まっすぐ見える日光街道で 2人で歩く暗い窓沿い
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キッチンにもたれてキミが飲むスープ その器はわたしが洗う
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自己満足 も一人増えたら 人満足 思考は人と世 そのためじゃろうが
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エゴの無い 祈りなんて物 糞喰らえ この身 世に振る ながめせしまに
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車ゆく 道路の水面 雨やまぬ ハイライトよく 行先眩む 
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人間の形を決めた食べ物は 公然の秘密「知恵の木の実」だ
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人間はどんな形をしているか? 「俺は偉い!」と思い込んでる
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ゾウはゾウキリンはキリン 動物は食べ物により形が決まる
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悪口も 三十一文字におさめれば 「なんてアート」と感心される
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体にも心にも鎮痛剤をどばどば入れて笑って生きる
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母子とも同級生に刺激され 再チャレンジの断乳決意
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速足の三人組は朝の顔 これぞルーティン我もルーティン
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今生の別れを胸に 幕上がり歌う毅然と喝采浴びて
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夜寒し 庭の母猫 子猫連れ 保護を願わん 秋分前
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僕自分の名前好きですって好きな人が言ってた 私も私の名前好きだから 名前を呼んで
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「京急の黄色電車はレアなんです」一緒に食べた氷も黄色だった
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ここでだね 彼は乗り換え 今一人 会話の復習 止まらない
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人が人から生まれなくなる日までもう少しこの茶番は続く
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知りすぎる 何も知らんと知りすぎる 私宛じゃない発信で
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横入り してくる「れ」で つたわるびっくり!
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